数列の漸化式の解き方全12パターンまとめ

この記事は、

・「数列の漸化式がよくわからない人(1)」には「漸化式とは何か?」を解説し、

「漸化式の意味はわかるが、種類が多くて、どの解き方をすれば良いかわからない、「漸化式の整理整頓」をしたい人(2)」と、「(1)の人で『漸化式とは?』を読み終わった人」

向けに、一般項の求め方全12種と、その”記憶量を激減させるコツ”を順番にまとめた「漸化式の解き方一覧」を並べたページです。

(2)の人は、「漸化式とは?」が少々長くなるので、飛ばして次の「一般項を求めるパターンの記憶量を減らすコツ」からお読みください

漸化式とは?

漸化式(ぜんかしき)は、簡単に言うと数列(数の列)で「前の数字と次の数字をつなぐ『決まり』」のようなものです。

むかし話を用いて詳しく説明していきます。

(有名な逸話なので諸説あります)

昔々、手柄を立てた家臣に殿様が褒美を聞いたところ、その家臣は『1日目に米1粒、2日目にはその倍の2粒、3日目には4粒・・・』と答えました。

殿様は欲のない家臣に喜んで褒美を約束します。(話のオチはわかるかと思いますが。。)

20日を超えたあたりからほうびの量が、一俵、二俵と膨らみ、30日目には1日60俵以上になります。

このままでは、国中の米が無くなることに気付いた殿様が謝った・・・

さて、この昔話を数式っぽく表すと、

(前日の米粒)×2=(今日の米粒)となります。また、(今日の米粒)×2=(あすの米粒)ですね。

このように前日から今日、今日から明日と、ほうびの米粒の量の『決まり』を式で示すことができます。

この式のことを「漸化式」と言うのです。

\(A_{n+1}=2 A_{n} (n=1,2,3・・・)\)

実際にはこのように書きます。

漸化式を解くことはなんの役に立つのか

これから、以下の漸化式の解き方まとめでは12種類の漸化式の解き方を解説していますが、

(漸化式を解いて一般項を計算する)これが何の為なのか理解しておくことが大切です。

漸化式を与えられて、(あるいは、レベルが上がると自分で漸化式を作ることもあります。)
<例:確率漸化式を作る方法を良問で習得しよう

一般項を求めるメリットを先ほどの昔話から一つ紹介しておきます。

上の式は等比数列型の漸化式で、これを解くと

\(A_{n}=2^{n-1} ,A_{1}=1(n=2,3、、、)\)

となります。

漸化式のままではn=20(日)目にほうびが何粒になっているか、1×2×2×・・・と19回も計算する必要がありますが

一般項を求めることで、

A_{n}のnに、20を代入するだけで済むのです。

これがもう少し複雑な漸化式の場合、

\(a_{n+1}=4a_{n}+8^{n},a_{1}=2\)

この式のa_{20}を求めるためには、\(a_{1}=2、\)

この2をa_{n}に代入して、8を2乗したものを足す\(=a_{2}\)

これを19回行わないといけません。

しかし、漸化式を解くことで一般項が\(a_{n}=2\times 8^{n-1}\)となるので、

n=20を代入すると・・・、\(a_{20}=2\times 8^{19}\)と一瞬で求まってしまいました。

これほど楽に計算できるわけです。

この他にも様々な利用法がありますが、そろそろ本題の「漸化式の解き方まとめ:<漸化式の解き方の使い方>」に移ることにしましょう。

(シリーズが増えてきたので、作成済みの記事をこのページにまとめておきます。記事完成次第更新+改良していくのでたまに見に来ていただくと内容がパワーアップしていると思います。)

一般項を求めるパターンの記憶量を減らすコツ

12パターンと聞くとものすごく多いと感じる人もいると思います。

しかし、実際はその殆どが第一回等差・等比・階差数列型の漸化式の解き方

・と第二回:等比数列帰着型の漸化式の解き方で紹介するかたちに「変形」するだけで解けるのです。

つまり、【第1回の一般項の求め方】と【第2回の一般項の求め方】さえ頭に入れておけば、残りのパターンは『どう変形するか』の方法を覚えておけば良いので、負担が大きく減少します。

<漸化式の解き方>の使い方に沿って、一つ一つ記事を読んでもらう事で、その変形する方法を全て解説しているので必ず解けるようになります。

一度に変形法(記事)を読まなくて良いので、ゆっくりと何度も読み込んで下さい。

<学習の進め方>

初学者/苦手意識のある人は、基本的に並べている順番通りに上の記事から読んでいってください。

それ以外で、もし『特定の漸化式』の解き方に弱点がある場合にはその記事だけ読んで頂ければ良いです。

各記事中にその漸化式を解くにあたって知っておかなければいけない知識があれば、その知識を解説しているページにリンクしているので、ページを相互に行き来しながら漸化式のマスターを目指してください!

数列の漸化式の解き方一覧

では、実際に一般項を求める方法を紹介していきます。

第0回 数列の和とΣ公式

これから漸化式を解くに当たって、数列の和やΣ記号の意味、公式は自由自在に使える必要があります。

詳しくは、「数列の和SnとΣ公式の意味がわかる!」をご覧ください。とくに曖昧な部分がある人は要チェックの記事です。

第一回:等差/等比/階差数列型の漸化式の解き方

冒頭で書いたように、基本的に漸化式は全てこの3タイプのいずれかに帰着します。

(そうなる様に変形します)従って、全ての数列の漸化式の解き方の土台になる部分なので、確実に抑えておきましょう。

等差数列の問題例:

\(a_{n+1}=a_{n}+1  初項a_{1}=1\)

等比数列の問題例:

\(a_{n+1}=3a_{1}, a_{1}=2\)

階差数列は次のような数列のことです。

\({an}=1、3、7、13、21・・・\)

一般項の求め方は右の記事「漸化式の解き方:第一回『等差/等比/階差数列型』」をご覧ください!

第二回:等比数列帰着型の漸化式(A[n+1]=pAn+q)の解き方

このタイプは、うまく式変形(比較して)第1回で学んだ”等比数列型”の漸化式に帰着させます。これから先(第三回以降)に紹介する漸化式のでは殆どがこの等比数列帰着型を利用します!

\(問題例:a_{1}=8,a_{n+1}=2a_{n}+4\)

(詳しい一般項の求め方は、「漸化式第二回等比数列帰着型」←こちらの記事で紹介しています。)

第三回:階差数列帰着型の漸化式の解き方

今度は『階差数列型の漸化式』に帰着させるタイプのです。

\(問題例:a_{1}=2,a_{n+1}=a_{n}+6n+3\)

解き方(一般項の求め方)は「漸化式の解法第三回:階差数列帰着型」←の記事をチェック!

第四回:SnとAnが組み合わさった式から一般項を求める

数列の和であるSnとAnの関係をつかって一般項を導出する方法の解説です。

Snを「ずらして」Anを求めるといった手段を用います。

\(問題例: S_{n}=n^3+n+1,a_{1}=2\)

知っていないと解けない+想像しにくいので、「数列の和SnとAnが等式で結ばれたタイプ」左の記事は必見です。

第五回:n乗やAnが分母分子にある場合の解き方

この辺りから、特に経験している人としていない人で差がつき始める所です。

逆数を取ったり、n+1乗で割ったりと、式変形もユニークになってきます。

漸化式中にn乗がある問題例

\(a_{n+1}=4a_{n}+8^{n},a_{1}=2\)

分母分子にAnがある漸化式の例

$$a_{1}=5,a_{n+1}=\frac {a_{n}}{3a_{n}+5}$$

これらの一般項の求め方の手順は「数列の漸化式の解き方第五回n乗型と分数型」←の記事をチェック!

第六回:三項間漸化式の解き方(上)

三項間漸化式とは、下の問題例のように数列が3つ隣り合わせで漸化式に入っているもののことを言います(そのままですね!)この三項間漸化式も解き方を知っていないといけないので、「漸化式の解き方第六回三項間漸化式(上)」をぜひチェックしておいて下さい。

\(問題例:a_{1}=3,a_{2}=7,a_{n+2}=4a_{n+1}-3a_{n}\)

第七回:三項間漸化式の解き方(下)と常用対数を使う漸化式

第七回では、前回の三項間漸化式の解法が使えない、すなわち特性方程式の解が重解になった場合と、漸化式中に指数が入っているパターンの解き方を解説しています。

重解を持つ三項間漸化式の問題例

\(a_{n+2}-10a_{n+1}=-25a_{n},a_{1}=1,a_{2}=10\)

常用対数利用型の問題例

\(a_{1}=5,\left( a_{n+1}\right) ^{4}=\left( a_{n}\right) ^{2}\)

解き方は「数列の漸化式の解き方7:三項間漸化式(下)、常用対数利用型」左の記事をチェック!

第八回【連立漸化式の解き方】対称型と非対称型

連立漸化式(対称型)の

\(問題例:a_{n+1}=5a_{n}+3b_{n},b_{n+1}=3a_{n}+5b_{n}\)

\(,a_{1}=1,b_{1}=2\)

詳しい解き方と、『非対称型』については以下の記事をご覧ください!

数列の漸化式の解き方第8回;連立漸化式の解き方2パターン

第九回 +α:確率漸化式の解き方

場合の数と確率分野と漸化式の融合分野です。

確率漸化式は、苦手な人が多い二つの単元を同時に問えるので、超頻出です。

逆に言うならば、右の記事で「確率漸化式の解き方/作り方を良問でマスター」確率漸化式を得意にしてしまえば、特に理系/難関大文系受験生は大きなアドバンテージを得られます!

第十回 :連立確率漸化式の解き方

確率漸化式の中でも難しい、連立漸化式を解く必要があるタイプです。

第八回の連立漸化式の解き方を思い出しながら読んで下さい。

連立確率漸化式の解き方

第11回「数学的帰納法のキソ」

苦手な人が多い数学的帰納法ですが、k+1項目を作り出す『コツ』を「数学的帰納法のキソと証明のコツ」の記事で解説しています。

第12回「一般項を予測して帰納法で証明」するタイプの漸化式

これまでの漸化式のいずれのタイプにも当てはまらない場合は、第11回で解説した帰納法を用いて一般項を求めるという方法をとります。

その方法については「数列の漸化式12:数学的帰納法で予測した一般項を証明する型」をご覧ください。

以降は出来次第更新していきます。少々お待ちください。

積分との融合!積分漸化式とは?

ここでは、数学3の積分(部分積分)と融合した「積分漸化式の変形法と問題の解き方」を紹介します。これまでとは違って、『漸化式を解く』ことよりも漸化式を作り出し、代入する・適切な部分積分を行うことが重要な範囲です。

漸化式に関係する範囲の記事まとめ

極限以外で数列の漸化式と関連があり、且つ苦手な人が多い重要範囲のまとめ記事へのリンクです。

場合の数と確率の解法・解説まとめ

場合の数と確率の総まとめを読む。

確率漸化式を解いて、その極限を求めるなど、数列・極限と融合した問題が頻繁に出題される範囲です。

数列の知識を活かして数学Ⅲの極限へ!

数学Ⅲ:極限分野は数列と非常に相性が良く、理系ならば必ず勉強する必要があります。

今回は、極限を得意にするために必要な記事を6記事まとめたので、是非ご覧下さい!

極限を得点源にする記事6選!を読む。

整数問題まとめ

整数範囲総まとめを読む。

整数分野も同様に数列との融合問題が出題されます。

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