漸化式の解法(2):等比数列帰着型

今回は、「等比数列の漸化式の型」へ式変形して一般項を求めるタイプの解説を行います。

今回以降に登場する漸化式では、最終的にこのタイプに変形するものが多いので、

→【数列の漸化式の解き方シリーズ一覧】確実に習得する必要があります。

前回の記事はこちら→(1)等差/等比/階差数列の漸化式の解き方

等比数列帰着型の漸化式

・はじめに

・漸化式の解き方の流れ

・(anーα)のαを求める

・等比数列型へ帰着させて解く

・まとめ

はじめに

今回のメインとなる漸化式は、前回の等差数列と等比数列を合わせたような式をしています。

等差数列の漸化式:An+1=An+d
等比数列の漸化式:An+1=rAn
今回の漸化式:An+1=pAn+q

 

具体例を挙げてみると、$$a_{1}=8,a_{n+1}=2a_{n}+4$$

の様になっています。

An+1= pAn+qのタイプの漸化式の解法の流れ

このタイプの漸化式の解き方は、

まず$$\left( a_{n+1}-\alpha \right) =p\left( a_{n}-\alpha \right) ・・・(*)$$

$$←この様な等比数列型へ式変形した上で、$$

$$\begin{aligned}\left( a_{n+1}-\alpha \right) =b_{n+1}\\
\left( a_{n}-\alpha \right) =b_{n}\end{aligned}$$

$$とそれぞれ置き、$$

$$bn+1=rbn の等比数列の漸化式を解いて$$

$$bn=(nの式) を作ります。$$

$$そして(anーα)=bn=(nの式)を移項して$$

$${an}の一般項を作ります。$$

(anーα)のαを求める2つの方法

このタイプの問題で、等比数列型にする時、上述した様にαを求める必要があります。

αの求め方の基本は以下(1)に説明する方法ですが、慣れてくれば「特性方程式」(注1)を解いてαを求める方法(2)を使ったほうが早いです。

しかしあくまで(1)が基本になっているので、しっかりと(1)を理解した上で使う様にしましょう。

 

(1)比較してαを求める

(*)を展開して、もとの数列と比較する方法を取ります。

従って、今回はじめに挙げた例題

$$a_{1}=8,a_{n+1}=2a_{n}+4$$

を(*)の形に変形して、展開します。これを

$$a_{n+1}=2a_{n}+4$$

$$と比較してみると、αの値がわかります。実際にやってみると、$$

$$\begin{aligned}\left( a_{n+1}-\alpha \right) =2\left( a_{n}-\alpha \right) \\
\Leftrightarrow a_{n+1}=2a_{n}-\alpha \end{aligned}$$

$$\begin{aligned}a_{n+1}=2a_{n}+4\\
a_{n+1}=2a_{n}-\alpha \end{aligned}$$

$$上下比較して、α=ー4である事が分かりました。$$

等比数列型漸化式に帰着させて解く

よってこれを等比数列型にすれば、

$$\left\{ a_{n+1}-\left( -4\right) \right\} =2\left\{ a_{n}-\left( -4\right) \right\} $$

$$\begin{aligned}\left( a_{n+1}+4\right) =2\left( a_{n}+4\right) \\
b_{n+1}=2b_{n}\end{aligned}$$

より、b1=12 。{bn}の一般項は前回と同じ方法:等比数列型の漸化式を解く事で導出して、

$$b_{n}=12\times 2^{n-1}$$

bn=12×2^(n-1)となります。

12=2・2・3より

$$b_{n}=3\times 2^{n+1}$$

$$これでbnが計算出来たので、bnとAnの関係を思い出して、$$

$$bn=an+4より、$$

$${an}の一般項はa_{n}=3\times 2^{n+1}-4と求める事ができました。$$

(2)「特性方程式を解いてαを求める」

$$ここでは、A_{n+1}とA_{n}を共にαとおいて$$

$$(1)の方法より素早くαを求める方法を解説します。$$

一般的に「特性方程式を解く」と言われている方法です。(注1:)

$$a_{1}=8,a_{n+1}=2a_{n}+4$$

$$のA_{n+1}=αとA_{n}=αとおいて$$

$$a_{1}=8, α=2α+4$$

$$より-α=4  、故に 、 α=-4$$

これ以降は(1)と同様に解いていきます。

かなりアッサリとαが求まりました。

$$なぜA_{n+1}=αとA_{n}=αと置くかギモンに思う人も多いと思います。$$(注2)

(注1)厳密にはこの2項間漸化式でのαの使い方は後に紹介する3項間漸化式での解き方と違い、受験テクニック的なので、解答として書くことは勧められていません。

(注2)更に、特性方程式を理解するには大学の「線型代数学」を学ぶ必要があり、かえって混乱する生徒が多いです。その為ここでは省略しますが、興味がある方は調べてみてください。

また、どうしてもαを置いて使わないと解けない訳ではないので、気になる人は(1)の比較法を使って下さい!

この「特性方程式」についての応用は、「3項間漸化式を解く方法(上)」で書いているので、合わせてご覧下さい。

 

階差数列帰着型の漸化式の解き方へ

はじめにも書きましたが、今回のタイプは今後の更に複雑な漸化式の解き方の土台となるものです。

等比数列型へ帰着させる流れはこれからも頻繁に出てくるので、今の内に比較的楽な今回のパターンをマスターしてしまいましょう!

続編作成しました!

数列の漸化式の解き方第三回:階差数列帰着型

是非続けてご覧下さい!

また、「漸化式の解き方を0から分かりやすく解説!全11記事を厳選しました」では、漸化式の解き方を網羅しています。

今日も最後までご覧頂きありがとうございます!

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