数列の漸化式の解き方(1)

 

今回は、漸化式の解き方第一回として、漸化式の中でも最も基本的な、等差数列型、等比数列型、階差数列型の解き方を解説していきます。

漸化式の解き方は全部で10種類以上有りますが、基本的に全てこの3タイプに帰着するので、確実にマスターしなければならない最重要漸化式です。

目次

・そもそも漸化式とは?

・等差数列の漸化式の解き方

・等比数列の漸化式の解き方

・階差数列の漸化式の解き方

・Σについて

・まとめと次回予告

そもそも漸化式(ぜんかしき)とは?

はじめに、毎年多数の人が間違え、その事に気付かずに入試を終えるので

、、化式の読み方は、「んかしき」ではなく「んかしき」です。

ちなみに、近線の読み方は、「ざんきんせん」ではなく「ぜんきんせん」です。

て本題に入ります、漸化式とはある数とその隣の数の間の関係を数式にしたものです。

$$例えば、a_{n+1}=a_{n}+1  初項a_{1}=1・・・(※)$$

という式は n番目のある数(An)に1を足したものがn+1番目の数(An+1)であるというAnとAn+1の隣同士の関係を表したものです。

この関係を示してくれる漸化式ですが、一つ大きな欠点があります。

それは、あくまで「隣」の数字しか計算できないので、Anのn=100の時、数列はいくらになるかを調べるには、n=1から99回も1を足して行かなければいけないのです。

逆に、An=200であった、この時のn(番目)を求めよと言われれば、これもまた途方にくれます。

そのために漸化式を解くという作業を行なって、An=(nの式);(これを一般項と言います)を求める必要があるのです。

(※)の漸化式を解くと、An=1+(n-1)=An=nとなるのですが(解き方は後述)この一般項An=nさえ求めてしまえば、

$$先ほどのa_{100}=100もa_{n}=200,\rightarrow n=200も$$

$$即座に答えられます$$

これが漸化式を解いて一般項を求める威力なのです。

では次に具体的に「等差数列型の漸化式」の解き方を習得しましょう。

等差数列型漸化式の解き方

等差数列型に関しては、すでに上で紹介していますが、簡単に解き方を説明します。

読んで字のごとく等しい差で数が並んでいるので、はじめの項(以降は初項a1と言います)と隣同士の差(同様に公差dと言います)から解くことが出来ます。

$$初項a_{1}、公差dの漸化式a_{n+1}=a_{n}+dの一般項は$$

$$a_{n}=a_{1}+d\left( n-1\right) で表されます$$

ここで前の数に公差dをn回足さずに(nー1)回足している所を疑問に思った人もいるかも知れません。

実はこの(nー1)は他の漸化式の一般項にもよく出て来るので、詳しく意味を説明しておきます。

(nー1)回足す理由は、a1にn回dを足してしまうと、An(一般項)を通り過ぎてA(n+1)項が出来てしまうからです。

昔、植木算を小学校で習った事を覚えているでしょうか?5本、木が一列に並んでいた時、その間の数は4つでした。つまり木=数列の第1項、第2項、・・・第五項までの間は4箇所なので、4回公差dを加えるのです。

同様に第n項を求めるならその間の(nー1)回、dを足していくという事です。

この考え方は、後々重要性が増してくるのでぜひ忘れない様にしておいて下さい!

<結論>等差数列の一般項はAn=A1+d(nー1)

で表される。

等比数列型漸化式の解き方

等差の次は等比数列です。漸化式は、An+1=r Anで表されます。「前の項にr掛けたものが次の項」という意味です。このrを公比と言います。

等差数列と同様に漸化式を解いて一般項を求めるとAn=A1・r ^(nー1)となります。ここでもnー1が出て来ましたが意味はもう分かると思います。

<等比数列の一般項>$$a_{n}=a_{1}\times r^{n-1}$$

次は「階差数列型漸化式」です。ワンランクupして、Σ(シグマ記号)も出て来ますが、丁寧に解説するので確実に解けるようにしましょう!

 

階差数列型漸化式の解き方

そもそも階差数列とは何なのか、から話していきます。実例を挙げた方が早く理解出来ると思うので階差数列の一例を書いて行きます。

{an}=1、3、7、13、21・・・(*)

さて、(*)の規則性が分かりましたか?

等比数列でも無いですし、等差数列でも無いのは直ぐに分かります。こういう場合は隣どうしの差を書き出してみると有効な事があります。

(*)の差を左から書いていくと、

2、4、6、8・・・と数列の隣同士の差が等差数列になっている事が分かります。

この様に、隣項どうしの差を並べたものを階差数列と言います。

ではこの場合の(*)の一般項はどの様にして求めるか解説していきます。

一旦差が数列に成っているので、これを新たに階差数列{bn}と置きます。

{bn}は、2、4、6、8、・・・の初項2、公差2の等差数列なのでbn=2nが導けます。

ここからがこの数列の最大のポイントなのですが、{an}の初項A1は1、A2はA1にb1=2を足した4、

<point!>A3はA2にb2=4を足したもので7ですがA1に「b1とb2の和」を足しているものとも考える事ができます。

この考え方の良い所は、(*)の数列の一般項を初項A1と、その差の数列(階差数列)bnの和で表す事が出来る点です。

(注)Σ(シグマ記号)が苦手な人への補足を下で行なっています。

数列の和は、Σで記述できます。ですから、これまでと同様に初項A1にΣbnk=1→(nー1)を加えた右の式で表わされます。

$$a_{n}=a_{1}+\sum ^{n-1}_{k=1}b_{k}$$

注)上の式はn≧2の時に有効です。n=1の時にも有効な事をcheckする必要があります。

そこで、Σを計算した後の一般項のnの式に1を代入してA1を満たすことを確認して下さい。

一見規則性が見えにくくても、この様な工夫をする事で、階差数列の一般項も求める事ができる様に成りました。

補講:Σ記号の意味と公式

ここでは、階差数列や数列の和に必須のシグマ記号について、簡単に説明しておきます。

(詳しいシグマ記号と数列の和の解説記事は現在製作中です。少々お待ちください)

数列の和とΣ記号の意味&公式

↑作成しました!

Σは数列の総和を表す記号で、例えば数列{An}の第1項から第n項まで全て足し合わせる時は、

$$\sum ^{n}_{k=1}a_{k}$$

という風に書きます。この時{An}がAkに変化している所は間違い易いので注意して下さい。

Σの公式:頻出の公式をまとめておきます。

$$\sum ^{n}_{k=1}1=n$$

$$\sum ^{n}_{k=1}k=\frac {n\left( n+1\right) }{2}$$

$$\sum ^{n}_{k=1}k^{2}=\frac {n\left( n+1\right) \left( 2n+1\right) }{6}$$

$$\sum ^{n}_{k=1}k^{3}=\frac {n^{2}\left( n+1\right) ^{2}}{4}$$

具体例:$$a_{n}=n+1で表される数列を$$

$$第1項から第10項まで足し合わせた数を答えよ$$

$$\sum ^{10}_{k=1}a_{k}=\sum ^{10}_{k=1}k+1$$

$$\Leftrightarrow \sum ^{10}_{k=1}k+\sum ^{10}_{k=1}1$$

$$\Leftrightarrow \frac {10\left( 10+1\right) }{2}+10=65$$

$$従って、\sum ^{10}_{k=1}a_{k}=65$$

まとめと次回予告

文頭でも書きましたが、10種類以上ある漸化式の解法は殆どが式変形の後、最終的にこの3タイプに帰着します。

従って、今日の範囲を攻略した後は色々な漸化式を式変形するだけになるので、是非完璧になる迄この3タイプを問題集等で極めておいて下さい!

続編作成しました!是非続けてご覧下さい。

漸化式の解き方第二回:A[n+1]=p An+q型

 

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