今回は整数問題の攻略法と例題を通してその使い方を解説して行きます。

 

理系数学でも文系数学でも最もムズカシイ?「整数問題」

今日は整数問題を扱って行きます。

大学入試数学において、おそらく(数3も含めて)最も大変な分野です。

よく言われている事ですが、一般的に理屈を習得するまでが大変な数3の微積などは、その山をこえると

ある程度パターン化されてしまうので、得点源になりやすいです。

しかし、整数は小学校やもっと年少から触れている「数」であり、もっとも身近で問題文もそれほど難しくない様に見えるにも関わらず、

実際に解こうとすると手が出ない。。。と言う人が多いです。

 

これは大学以降でも似た様な傾向があり、いわゆる「未解決問題」には

整数が絡むことが多いです。

故に、最難関大学は特に整数問題を重視する傾向にあります。東大や京大、一橋、国公立単科医大を目指す人は

理系であれ文系であれ避けられない分野です。

整数問題を解く為に才能は必要ない!

基本的に難題の多い整数ですが、大学受験レベルだと、「閃き」や「才能」が必須と言うわけではありません。

これから紹介する道具を使って行けば大抵の問題は解ける様になります。

それでも解けない問題は、「差が付かない(周りも解けない)」レベルなので割り切って得意な分野に時間をかけて下さい。

では今日の本題です!整数問題が出て来たら、

以下の三つの『道具(指針)』を使えないか試してみて解いて行くことになります。

指針1:(式)×(式)=整数 の形に持って行く。(因数分解や素因数分解を使う場合分けで解いて行く事が多い)

指針2:条件式(問題文)から範囲を絞る(例:A<B<C、ならば、A+B+C<C+C+C=3C、や偶奇わけ、判別式の利用、一文字消去、他)

指針3:余りで分類(3の倍数に関わる問題ならば、3m/3m+1/3m+2/の三つに分けてみる、他,,,)

 

いずれの方法も頻繁に使う上、組み合わせて使うことも多いのでマスターしておかなければいけない方法です。

百聞は一見にしかず。入試問題を通して指針の使い方を学んで行きましょう。

実際に入試問題を解いてみよう。

 連立方程式 x=yz+7、y=zx+7、z=xy+7を満たす整数の組でx≤y≤z となるものを求めよ。 (2017’ 一橋大)

 

さて、この三つの式を見ると形が同じである事がわかります。

そこで、まず指針1(式×式)を使ってみましょう。

x2=yz+7、、、#1

y2=zx+7、、、#2

z2=xy+7、、、#3   と置く。

 

#1-#2 ⇔ x2-y2=yzーzx より、(x-y)で括ると

(x-y)(x+y)+z(x-y)=0 ⇔(x-y)(x+y+z)=0 、、、#4

、#1-#3と#2-#3も同様の式変形を行なって

(xーz)(x+y+z)=0 、、、#5

(yーz)(x+y+z)=0 、、、#6

ここ迄で指針1の形に持ち込めました。

 

次に、(式)×(式)=0より、(x+y+z)が0の時と0でない時に場合分けします。

 

(1):(x+y+z)≠0 の時、#4と#5を見ると

(xーy)=0  かつ (xーz)=0  となるから、

x=y=zとなります。これを#1に代入して見ると、

x2=x2+7 ⇔0=7 となり矛盾。

よって、(x+y+z)≠0 は成立しない。

 

(2): (x+y+z)=0の時。ここで指針2の手法の一つ「一文字消去」を使います

x+y+z=0 ⇔ y=ー(z+x)・・・#7。#7を#2に代入すると、{-(z+x)}2=zx+7 、、、#8

ここで#8を展開してxの二次方程式と捉えると、xは整数、整数は当然実数なので実数条件→判別式を使います。

よって、x+zx+z−7=0・・・#9の判別式:D≥0となります。

D=z-4z+28≥0

=ー3z≥ー28

=z2≤28/3

したがって、z≤√28/3、とx≤y≤z、かつ(x+y+z)=0 より、zの範囲は 0≤z≤3.・・・

また、0≤z より、x≤0

ここまでで、zが0,1,2,3まで絞り込むことが出来ましたそしてz=0は(1)で除外してあるので、z=1,2,3

後は各々#9へ代入して題意をみたすか調べて行きます。

(3−1)z=1の時、x+xー6=(x+3)(xー2)x=ー3,2はいずれの時もx≤y≤zも満たさない。

(3−2)z=2の時、x+2xー3= (x+3)(xー1) x=1,-3 この時(x,y,z)=(-3,1,2)は題意をみたす。

(3−3)z=3の時、x2+3x+2=(x+2)(x+1) ,x=-1,-2,この時、(x,y,z)=(-2,-1,3)は満たす。

 

従って、(x,y,z)=(-3,1,2),(-2,-1,3)  //

 

いかがでしたか?

指針通りに解いて行けば正解にたどり着くのがわかったと思います。(式変形などの操作に「閃き」が必要な部分はなかったと思います)ちなみに

この問題は引用にも書いてある通り2017年の一橋の大問2です。文系のみの大学ではありますが、

一橋の数学は文系数学では最高レベルとされます。(東大の文系数学より難の時も。。。)

そのレベルでも特別な才能が必要という訳ではない事が分かって頂けたと思います。

今後も「整数」、「確率」、「数列との融合問題」など苦手な人が多い分野をなるべくわかりやすく、

かつ特別な発想を必要としない解法を紹介していきます!

是非大学名や苦手分野でも怯まず、このシリーズを読んで、実際にノートに再現してみて下さい。

この記事の作成時点でまだこの連載はほんの少しですが、読者の方の反応を見つつ更新していきたいと思います。

(この問題/分野の記事が読みたい、や、役に立った!などの反応を頂けるとより適切な記事が書けるので是非積極的にコメント頂けると助かります。)

整数分野を攻略するための記事をまとめたページが出来ました!→「高校数学最難関!整数分野の攻略記事まとめ」を読む。

#第2回作成しました!

難関大数学第2回はこちらから→確率と対数の融合問題(難関大学数学シリーズ2)

#第3回作成しました!

難関大数学第3回はこちらから→整数問題その二(分からなければ実験せよ!)

お疲れ様でした。

 

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