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高校数学A整数:不定方程式の解き方(1)

*今回の内容は整数分野が苦手or初めて取り掛かる人が主な対象です。

基本問題は解けるという人は、更に難易度の高い整数問題を扱っている「整数問題を閃き無しで解く3つの道具」のシリーズをお読み下さい。

また、基本的な因数分解の解き方の復習は、右のリンクから確認してください!→「因数分解の仕方(たすき掛け/公式/コツ)まとめ」。

さて、高校数学Aの整数分野では、“不定方程式”=(未知数の方が方程式の数より多い)の中で、解が整数であるものを扱った問題が非常に多いです。

今回は不定方程式の解き方のうち、因数分解を用いた解法と問題例を紹介していきます。

もし整数条件が付いていないと・・・

xy=5を満たす(x、y)の数の組を求めよ。

(x、y)=(1、5)、(1/2、10)、(- i、5i)、(√5、√5)・・・

「条件を満たす数」の組は無数にあります

実際、虚数・分数・無理数、と何でも解になってしまいます。

ところが、整数条件がつくと一気に解を絞り込むことができます。

xy=5 ならば、(x、y)=(-1、-5)、(1、5)、(5、1)、(-5、-1)の4組だけです。

これほど、整数であるという条件は強力な制限になるのです。

実際の入試や模試ではもっと複雑な方程式の整数解の組が問われ、解法も何種類もありますが、最も多いものが因数分解に持ち込むパターンです。

流れとしては、(式)(式)=整数の形になるように変形し、→今度はその(式)を先ほど解いたxy=5の様に(式)=x、(式)=yとして“絞り込み”を行います。

タイプ1:始めから因数分解されている場合

最も簡単・基礎のタイプですが、今後複雑な不定方程式の問題を解く際でも、最終的にはこのタイプになることが多いので非常に重要です。

(例題1) : 

(x+7)(y-5)=5 を満たす整数(x、y)を全て求めよ。

この問いは、初めから因数分解の形をしているので、各々の因数を文字でおいて、文字の積の形に変形します。

(x+7)=A、(y-5)=B とおいて、AB =5

後は、掛けて5になる組を選びます。

(A、B)=(1、5)(5、1)(-1、-5)(-5、-1)

A、Bが求まったので、先ほどの因数→文字の逆の操作をして、A=(x+7)、B=(y-5)に戻します。

最後にA、Bに上の組みを代入します。

よって、(x、y)=(-6、10)(-2、6)(-8、0)(-12、4)

タイプ2:自分で無理矢理(式)(式)=整数の形を作る場合。

このタイプは特に頻出です。自分で因数分解の形に変形するパターンです。

$$ax+by+cxy+d=0$$

のカタチの式をタイプ1の解法に帰着するよう変形させます。

詳しくは例題2へ。

(例題2-1) 3x+2y+xy+5=0 の式を満たす整数(x、y)の組を全て求めよ。

先ずは『xy』に注目です!この2変数の積の係数が1ならば、まず(x+  )(y+  )の形を作り、3xと2yが出来るようにたすき掛けをして(x+2)(y+3)

この式を展開すると定数項が問題の式と合わないので、調整する為に-1を付け足して、

(x+2)(y+3)-1=0 、ここで更に(式)(式)=整数になるように移項して、(x+2)(y+3)=1。

あとは例題1の様に解きます

(x、y)=(-1、-2)、(-3、-4) 

$$(例題2-2)6x+5y+\frac {1}{2}xy+59=0 $$を満たす整数(x、y)の組を全て求めよ。

『xy』の係数が1でない場合です。

(例題2-1)と同じ流れで解くために、xyの係数が1になる様に式を◯倍します。

その後の解法は一緒です。

両辺2倍して12x+10y+xy+118=0

(x+10)(y+12)+118-120=0

(x+10)(y+12)=2

これを例題1と同様に解くと

(x、y)=(-8、-11),(-9、-10),(-11、-14),(-12、-13) 

ここでは、不定方程式の因数分解利用型の解法のうち、基本的な2+1パターンを紹介しました。

この他にも、いくつか応用の解法がありますが、最終的にはタイプ1に帰着します。

従ってまずこの記事で取り上げた解法をマスターし、発展問題へ進んで下さい。

不定方程式の解法(2)として条件式から絞り込む解法を紹介します

続いて以下の続編をご覧下さい!

第2回:「整数問題の解法(2):未知数を条件式から絞り込む方法

第3回:「一次不定方程式の解き方:ユークリッドの互除法を利用する型

今回もご覧いただき有難うございました。

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整数問題の定石の総まとめ記事は以下よりご覧下さい。

整数問題の解法・解説総まとめ」を読む。

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