古典文法第四回:「助動詞を効率よく習得する方法」
<<助動詞攻略シリーズ第一回>>
<この記事の内容>:これまでの古文:文法シリーズの『四回目』として『助動詞』を学ぶにあたって効率的、かつ、しっかりと覚えるための勉強法を解説しています。
<古典文法シリーズ>:第一回:「古典文法一:文法の学び方と品詞10種類を総まとめ!」(以降の第二・第三回はページの最後に関連記事としてまとめています。)
目次(タップした所へ飛びます)
助動詞とは
まずは、古文において助動詞がどういった位置にいて、どのような働きをするのか、その基本から見ていきます。
品詞の中の立ち位置
「古文の品詞10種類まとめ」でも扱いましたが、助動詞は『付属語』のうち「活用する」方の品詞です。
<品詞マップ>
意味と役割
”助”動詞という文字にも表れているように、『動詞』に接続し、意味を付け加えるといった「助ける」役割を担う品詞です。
助動詞嫌いの克服のコツ
助動詞は、主なものだけでも30種類ほどあり、そのそれぞれに『活用』・『(通常複数の)意味』・さらに、『接続』といったものが決まっています。
こう聞くと嫌になりそうですが、文法問題や識別・さらに読解・現代語訳といった入試問題のほとんどは、これらの助動詞を知っていなければ解くことが出来ないのです。
ただ、逆に考えると助動詞を克服することができれば、古文のかなりの部分を理解できるのです。
そして、古文の力は漢文にも影響するため、数千語以上の単語や熟語を覚える『英語』などの主要科目と比べると、圧倒的にコストパフォーマンスに優れることがわかってもらえると思います。
これは私立文系を狙う人はもちろん、センター(共通テスト)試験で失点できない国公立医学部受験生や、さらに東大・京大など理系でも国語(古典)の出題がある最難関大受験生にとっても大変魅力的なのです。
活用のコツ
では、ここから具体的に覚える(理解する)べき3つのうちの1つ目:『助動詞の活用』について少しでも記憶量を減らすコツを紹介していきます。
これは、ズバリ第二回:「動詞の活用」と第三回「形容詞と形容動詞の活用」をしっかりと覚える、ということにつきます。
これから具体的な助動詞を見ていくとわかりますが、その大半は動詞や形容詞などの活用と同じカタチをしているからです。
(『用言の活用がまだ完全でない』という方は、今すぐ動詞(四段・上二・下二・上一・下一/カ変・サ変・ナ変・ラ変)と形容詞(ク活用)、形容動詞(なり活用)を見直しておきましょう。)
これだけで大幅に助動詞の活用の記憶量をショートカットできます。
意味のコツ
次は【意味】について。
一つの助動詞でも、意味が4つや5つ持つものもあるので初めは大変ですが、似た意味を持つものに分けて覚えていきます。
そして、たとえば『過去』の意味を持つグループでも、微妙な違い:『直接過去』と『伝聞過去』があるのでそれも合わせて注意します。
接続のコツ
接続(助動詞の上に動詞のどの活用形が来るか)については、『意味の時と同じく』グループに分けて覚えます。
大抵の参考書などで『助動詞一覧』のページを見ると、この『接続の種類』で分けられているかと思います。
それくらい重要+早く覚えておかないといけないものなので、3つのコツの中でも優先的に取り組みましょう。
(次回以降の助動詞の記事では、接続のグループ毎に各助動詞を紹介していきます。)
そして、今後紹介していく、”識別”の問題などを解きながら”自然と復習して→”覚えている状態に持っていくことが理想的です。
助動詞の学び方:簡単なまとめ
・意味・活用・接続の3大要素に注目する
・活用は『動詞』や『形容詞』・『形容動詞』と共通する部分が多いので、先にマスターしておく
・『〜形接続』に分けて覚えていく。
古典文法シリーズ(助動詞編)と関連記事へ
〜古典文法シリーズ〜
第一回:「古文の品詞10種類の意味を総まとめ」
第二回:「動詞の活用をわかりやすく」
第三回:「形容詞・形容動詞の意味と活用の覚え方」
〜助動詞(古典文法)シリーズ〜
>>第四回:「(今ここです)助動詞を学ぶコツ」
>>>第五回:「助動詞シリーズ2『連用形接続の助動詞を一気に攻略』」
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