群数列と注目すべきたった2つのこと

<この記事の内容>:「『群数列』が思うように解けない」、「解答に書いてあることや、板書の内容がイマイチ理解できない」といった人に向けて、どんなタイプの”群数列”の問題でも通用する『2つの準備』と、その使い方・応用法を実際の問題を通して紹介・解説しています。

<参考記事>:「数列の”漸化式の解法”:全12パターン総まとめ

群数列とは?

群数列とは、その名の通り「数列」を「一定のルールで【群(=group)】に分けたものです。以下の項で具体例をみながら解説していきます。

群数列の例と問題

例題(1):\(1|3,5,7|9,11,13,15,17|19\cdots \)

上のように並んだ数を,一定のルールで区切った(第1群・第2群・・・)数列がある。

この時、第n群の初めの項を(nの式)で表せ。

【最重要】必ず求めておく2つの一般項

このあと紹介する『コツ2』で、”数列の和”を計算するためにΣ(シグマ)を用いるので、曖昧な人は「シグマ記号の意味と公式:数列の和」を先にCheckしておいてください。

"仕切り"を取り払った「全体の数列」(コツ一)

コツのうち一つ目は、群に分けている「仕切り」を取り払った時に出来る”数列の規則性”を確認します。

1|4,7|10,13、、、の「|」を取ると『初項1、公差3の”等差”数列』になっている事がわかります。

このように、一般項を求める事が可能な場合は先に求めておきます。

一方で、「分数が並ぶ群数列」や「同じ数字が連続する」ようなタイプでは一般項を求める事が難しい場合があります。

そのような時でも、規則性をcheckしておく事で後の問題の重要なヒントになる『詳しくは「群数列第二回:その他の解法プラスα」で紹介しています。』ので、簡単にメモしておきましょう。

"各群"に含まれる「項の数の数列」(コツ二)

この(コツ二)が"最重要points"です。各群の数の個数(項数)を調べて、その数列の一般項を求めておきます。

例題の解答

コツ(1)、(2)の通りにやっていきます。

(コツ1)の一般項を求める

仕切り問題の数の列から、グループに分けている仕切り『|』をとると、1、3、5、7、、、、と”初項1、公差2の等差数列”になっているので【全体の数列の一般項】を\(a_{n}\)とすると、\(a_{n}=1+(n-1)\times 2\) よって、\(a_{n}= 2n-1\)。

(コツ2)の一般項を求める

次に各々の第●群に何個の数字があるのかを考えると(コツ2)、第1群が1個、第2群が3個、と2個づつ増えていくので、【”項数の数列”の”一般項”】を\(A_{N}\)として、\(A_{N}=1+(N-1)\times 2=2N-1\)。

(※この問題では2つの一般項が似たかたちになっていますが、いつもこうなる訳ではありません。)

n-1群の末項までの項数を求める

つぎに、問われているのが第n群の初項(=第n-1群の末項+1項)であることから、まずn-1群の最後の項までの『項数』を\(A_{N}\)の総和から導きだします。(添え字のnとNは別なことに注意!)

$$\sum_{N=1}^{n-1}2N+1$$(=この式で第1群が1項+第2群が3項+・・・+第n-1群が2n-1項をすべて足し合わしたことになります。)

$$\sum_{N=1}^{n-1}2N+1=2\times \frac{(n-1)n}{2}-(n-1)$$

\(=n^{2}-2n+1\)。故に\(n^{2}+2n+1+1=n^{2}+2n+2\)が第n群の初項の項数になります。

全体の数列に代入する【完】

全体の数列の一般項は”(コツ2)”で求めているので、あとは\(a_{n}= 2n-1 \)のnに\(n^{2}+2n+2\)を代入すれば題意の数が計算できます。

よって、\(a_{n^{2}+2n+2}=2n^{2}-4n+3\)が(答)となります。

検算を忘れずに!

群数列の問題では文字(変数)が複雑になり、とくに計算ミスを起こしやすいので、答えの式に(第3群目くらいまで)を代入して、必ず「検算」しておきましょう。

ここでは、

n=1 :2ー4+3=1

n=2 :8ー8+3=3

n=3 :18ー12+3=9

それぞれ、問題1の数列と一致します。

群数列の応用問題編

では、”群数列の応用”を含む色々な問題に取り組んでみましょう。

問題2(1)~(4)

(応用問題:2)

1、5|9、13、17、21|、25、29、33、37、41、45|49、53、57、61・・・

上のような群数列がある。

この時、

(1):第n群の"初項"を(nの式)で表せ。

(2):第n群のすべての項を"足し合わせた数"を示せ。

(3):”第8群”の”すべての項の和”を求めよ。

(4):"57"は第何群の何番目の数か。

解答解説編

まず「コツ1」「コツ2」をcheckしていきます。

(解答1):第n群の"初項"

これは、上に書いたように、先ほどの”例題1”で解いた時と殆ど同じ方法で求めることができます。

・仕切り(|)をとって、初項1、公差4の等差数列になっているので、【全体の数列の一般項】を\(a_{n}\)とすると、\(a_{n}=1+(n-1)\times 4\) よって、\(a_{n}= 4n-3\)。

・(コツ2より)【項数の数列の一般項】を\(A_{N}\)として、(2項/4項/6項・・・と増えていくので)\(A_{N}=2N\)。

・同様に、$$\sum_{N=1}^{n-1}2N=2\times \frac{(n-1)n}{2}=n^{2}-n$$

・n群の初項なので【+1項】をし、\(a_{n}= 4n-3\)に代入すると、

\(4n^{2}-4n+1\)が(答)です。

(解答2):第n群のすべての項を足し合わせた数

第n群は

・初項が(1)で求めた数\(4n^{2}-4n+1\)

・末項が$$\sum_{N=1}^{n}2N=2\times \frac{n(n+1)}{2}=n^{2}+n$$これを\(a_{n}= 4n-3\)に代入し、結果:\(4n^{2}+4n-3\)

・さらに項数が"2n"

かつ、これは"公差4の等差数列"なので、これを「等差数列の和の公式」に代入すれば簡単に求まります。

$$\frac{(項数)(初項+末項)}{2}$$

$$=\frac{2n((4n^{2}-4n+1)+(4n^{2}+4n-3))}{2}$$

よって、\(n\times (8n^{2}-2)=8n^{3}-2n\)と求まりました。(答)

(解答3):第5群のすべての項の和

(3)では「第5群」というこれまでと違って具体的な数が出てきました。

ただし、(2)で一般の場合(つまり第n群の場合)の和を求めているので、単純にn=5を代入すれば答えを導き出すことができます。

\(n\times (8n^{2}-2)=8n^{3}-2n\)のn=5より、\(8\times 5^{3}-10=990\)

よって、990(答)。

(解答4):”57”は第何項の何番目の数か

この問題は、少しだけ『実験』が必要です。(参考:「整数:わからないor難問は『実験』せよ!

具体的には、"57"が何群に属するのか分からないので、先ほど求めた第n群の初項の式の"n"に「ある程度見当をつけて」数を代入します。

具体的にやってみましょう。\(4n^{2}-4n+1\)より、n=5の時:81(つまり、第5群の初項は81)なので、もう少し小さな数を代入します。n=4の時、49・・・これより、57は第4群に属していることがわかります。

次は第4群の中での順番です。これくらいの数であれば式を使わずに求めることが出来ます。

公差が4であることと、初項が49であることから49+4+4=57。

よって、”57”は第4群の3番目の数(答)。

今回のまとめと関係のある記事

さて、”群数列”は”格子点”と並んで、数列の中では敬遠する人が多いですが、この記事をしっかり読んで例題2をきっちり解けるようになれば、ほとんどのタイプの問題に対応できます。よく復習して、問題集等で類題を何題か解いておきましょう!

(※:続編「群数列その2:数字が並ぶタイプやその他の解法」も合わせてご覧ください。)

読んでおきたい数列の記事一覧

数列の”漸化式の解き方”(一般項の求め方)まとめ

”数学的帰納法”のコツの解説記事

シグマ公式・数列の和etc,,,

 

今回も最後までご覧いただきまして、有難うございました。

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