このページには広告が含まれています。

執筆者・編集者プロフィール
安田周平
■個別指導塾YES/YESオンラインスクール塾長・船場物産株式会社代表取締役社長。
★塾長及びyesの講師陣がマンツーマンで英検・TOEIC・TOEFL・数検・大学入試対策(英・数・物・化・情報1)を指導します。(東京・大阪・オンライン)
★詳細は以下のリンクよりお問い合わせください。
■『スマナビング!を見て受講希望』とお伝えいただければ、特別優待を準備しています。

数列の漸化式の解き方第4回

今回は、少しだけ変わり種?である、数列の和SnとAnが等式で結ばれた漸化式の解き方(一般項の求め方)の解説をしていきます。

この記事で解く漸化式

Snを数列Anの和として

・Sn=(nの式)

・Sn=An +(nの式)

一度経験していないと難しいもの(+注意点)も含まれますので、しっかり解法をstockしましょう。

(因みに今回で漸化式の解き方シリーズの折り返し地点です!)

これまでの数列の漸化式の解き方シリーズ

第二回|A[n+1]=p An+q型(等比数列帰着型)

第三回|階差数列帰着型:A[n+1]=An+nの式

数列の漸化式の解き方総まとめ(第1回〜第11回)

Snが含まれる漸化式から一般項を導く

・数列の和とΣ公式の復習

・SnとAn

・Sn=(nの式)型

・Sn=(An +nの式)型

・まとめと次回予告

数列の和とΣ公式

この記事では、数列の和SnとΣ(シグマ)の公式をよく使うので、

曖昧な部分がある人は、先に→「数列の和とΣ公式のまとめ」←で復習をしておいて下さい。

SnとAnの関係

今回よく使う数列の和Snと数列の一般項Anとの関係を2つ紹介します。

\(⑴S_{1}=a_{1}\)・・・これは当然ですね、

第一項までの和と初項が同じという事を言っているだけです。

\(⑵S_{n}-S_{n-1}=a_{n}\)・・・これはどうでしょうか?

n項目までの和ー(n-1項目)までの和を引くとAnになります。

  \( Sn=A1 + A2 +・・・ + A_{n-1}+An\)

\(ーS_{n-1}=A1 + A2 +・・・ A_{n-2}+A_{n-1}\)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

\(=SnーS_{n-1}=An\)

この式はSn=(nの式)の場合に使う事が多いです。

Sn=(nの式)型で表される数列の一般項

Sn=(nの式)のパターンの漸化式を解いて一般項を求めます。

Sn=n3+n+1、A1=2の様に、数列の和がnの式で示されている場合は、上のSn-S[n-1]を使います。

\(S_{n}-S_{n-1}=a_{n}=\)

\((n^{3}+n+1) -\{(n-1)^{3}+(n-1)+1\}\)

\(a_{n}=n^{3}+n+1-(n^{3}-3n^{2}+3n-1+n-1+1) \)

\(a_{n}=3n^{2}-3n+2\)

ここで(注意)Sn-1を使っているので、A1が一般項に1を代入したものと同じかチェックします。

違う場合は、a1とan(2≧n)に場合分けして解答します。

今回はanのnに1を代入してチェックすると、a1=2で同一なので場合分けの必要はありません。

\(従って、一般項a_{n}=3n^{2}-3n+2\)

Sn=An+(nの式)型の数列の一般項の求め方

Sn=An+(nの式)のタイプ

S[n+1]ーSn=A[n+1]を利用して先にA[n+1]とAnの漸化式を作ってから解いていく形になります。

実際に見てみましょう。

\((例題2)S_{n}=3a_{n}+3n+1\)で表される数列の一般項を求めよ。

$$S_{n+1}-S_{n}=a_{n+1}=$$

\(\{3a_{n+1}+3(n+1)+1\}-(3a_{n}+3n+1)\)

展開して、\(a_{n+1}=3a_{n+1}+3n+4-3a_{n}-3n-1\)

整理すると\(\begin{aligned}2a_{n+1}=3a_{n}-3\\
a_{n+1}=\frac {3}{2}a_{n}-\frac {3}{2}\end{aligned}\)

ここで、等比数列帰着型を使います。

「等比数列帰着型の漸化式の解き方」については左のリンクよりご覧下さい。

$$( a_{n+1}-3) =\frac {3}{2}( a_{n}-3) $$

\(\begin{aligned}S_{1}=a_{1}=3a_{1}+3+1\\
⇔ a_{1}=-2\end{aligned}\)

\(ここでb_{n}=a_{n}-3,b_{1}=-5とおいて\)

$$b_{n+1}=\frac {3}{2}b_{n},b_{1}=-5より$$

$$b_{n}=( -5) ( \frac {3}{2}) ^{n-1}$$

$$従って、一般項a_{n}=3-5( \frac {3}{2}) ^{n-1}$$

続編と漸化式の解法まとめへ進む

<数列の和、Σが関係する漸化式の解き方まとめ>

第四回目の今回はSnを「ずらして」A[n+1]やAnを作り出し、一般項を導出しました。

・Sn=nの式→SnーSn-1=Anの利用と、A1(初項)で場合分けが必要かチェック。

・Sn=An +nの式→Sn +1ーSn=An+1の式からAn +1とAnの漸化式を作る

数列の漸化式の解き方一覧へ戻る

お役に立ちましたら、シェア&当サイト公式Twitterのフォローをお願いします!

今回も最後までご覧いただき有難うございました。

質問・記事について・誤植・その他のお問い合わせはコメント欄までお願い致します。

Twitterでフォローしよう