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陰関数微分と合成関数の微分/対数微分法まとめ

陰関数の微分と合成関数の微分

 

前回の微分法の記事→ 「微分法の基礎と数Ⅲ頻出の関数の微分公式」に引き続き微分法を解説して行きます。

今回は割と難しい範囲もありますが、難関大頻出の分野でも有るので、頑張って習得しましょう!

目次

・はじめに

・陰関数とは?

・陰関数の微分の仕方

・陽関数表示にして微分する

・合成関数とは

・合成関数の微分法

・対数微分法とは

・今回のまとめ

 

はじめに

今回の範囲では、「logy」や「y」をxで微分するといった場合がよく出てきます。xで微分する事は、d/dx(関数)と表記できますが、変数がyとxで違うので悩む人が多いです。

この様な時は、あたかも「d/dx」を分数であるかの様に扱う事で解決できます。

具体的には“y”で微分したいので「d/dy」を作り、問いの「d/dx」を帳尻合わせの為に「dy/dx」に変えます。そしてこれらを組み合わせると、(dy/dx)(d/dy)(yの式)となります。

太字の部分をよく見るとdyが打ち消しあって(d/dx)と同じ事になっているのが分かるでしょうか。この様にする事で(yの式)をyで微分可能(d/dy)になります。アンダーラインを引いた部分です。

しかし、そうすると今度は(dy/dx)が残ってしまいますが、(dy/dx)=y‘と表せるので、式中でy’と表記しておいて問題ありません。

まだしっくりと来ない人もいると思いますが、以下の実例を見て貰えれば段々と分かって来ます。

陰関数とは?

そもそも陰関数とは何でしょうか?陰関数があるという事は陽関数も有り、こちらの陽関数がこれまで我々が馴染んできた関数です。

$$一般的にy=f\left( x\right) ,例えばy=x^{3}+xのような$$

$$「yをxで表した関数」のことを「陽関数」と呼びます。$$

$$対して、f(x,y)=0の形をしたxとyの方程式を考えてみましょう。$$

$$y=f(x)を陽関数表示と呼ぶことに対してf(x,y)=0の事を「陰関数表示」と呼びます。$$

陰関数表示を陽関数表示へ

$$例えば、x^{2}+y^{2}=16という表示を考えてみます。$$

$$このとき、f\left( x,y\right) =x^{2}+y^{2}-16とわかり、$$

$$上記の方程式をyについて解いて$$

$$みる(=陽関数にする)と、$$

$$y=\pm \sqrt {16-x^{2}}となります。$$

つまり、yについて解けば右辺にyが入っていないy=f(x)の形にすることがこの場合ではできるのです。

ただし、いつでもyについて方程式を解けるわけではないことと、陰関数表示を陽関数表示にする際計算が非常に複雑になり、現実的でない場合も多いです。

陰関数の微分の仕方

これまで微分と言えば陽関数表示における微分を考えてきましたが、先ほど紹介した陰関数表示のままでも微分することができます。

(元々陰関数表示されていた場合は、陽関数に変形してから微分するよりも楽な場合が多いです)

$$例えば、x^{2}+xy+y^{2}-1=0という陰関数$$

$$表示を考えて、両辺をxで微分してみます。$$

$$第1項目と第4項目、そして右辺はxの関数(定数)$$

$$であることは明らかなのですぐに計算できます。$$

$$しかし、第二項と第三項はyが入っていて、$$

$$一見手を付けづらい状態に見えます。$$

$$が、第二項は積の法則を用いてy’を考えてやればよく、$$

$$第三項もy‘を導入してやればよいと分かります$$

$$x^{2}-xy+y^{2}-1=0$$

$$\frac {d}{dx}x^{2}=2x,\frac {d}{dx}\left( -1\right) =0$$

$$\begin{aligned}\frac {d}{dx}xy=\left( x\right) 'y+x\left( y\right) '\\
\Leftrightarrow y+xy'\end{aligned}$$

$$\begin{aligned}\frac {d}{dx}y^{2}=\frac {dy}{dx}\frac {d}{dy}y^{2}=2y\frac {dy}{dx}\\
=2yy'\end{aligned}$$

$$整理して、2x-y-xy'+2yy'=0$$

$$y'\left( 2y-x\right) =y-2x$$

$$y'=\frac {dy}{dx}だから、$$

$$y'=\frac {dy}{dx}=\frac {y-2x}{2y-x}となります$$

陽関数表示にして微分する時

この場合は二次方程式の解の公式を用いて陽関数表示にできるので、場合分け(y=が2種類出来ます)のもとでdy/dxをxのみの式で表すこともできます。

但し、普通はyについて解いた上に場合分けして微分するよりも、陰関数表示のままで微分する方が時間短縮になり、ミスも少なくなるので陰関数表示で微分する事に慣れておく方が良いです。

合成関数とは?

合成関数とは、関数の中に関数が入ったものという事が出来ます。

例えばf(x)=x ^2とg(x)=sinxという二つの関数があり、f(x)とg(x)の合成関数は、

$$\begin{aligned}f\left( g\left( x\right) \right) =f\circ g\left( x\right) \\
g\left( f\left( x\right) \right) =g\circ f\left( x\right) \end{aligned}$$

f(g(x))と書いて=sin ^2x に成ります。見ての通りf(x)のxの部分にg(x)を代入したものです。逆にg(f(x))の場合には=sin(x ^2)となります。

合成関数の微分

では上の合成関数を実際に微分して見ましょう。

名前の通りf(g(x))やg(f(x))を微分する事です。

手順

$$\left\{ f\circ g\left( x\right) \right\} '=g'\left( x\right) f'\left( g\left( x\right) \right) $$

「元のf(gx)をf◯と考えて、{f◯}’=f’◯×◯‘」

この式だけでは分かりにくいかも知れないので、実例を紹介します。

実例

f(x)=sinx   | g(x)=3x^2  とします

$$f\left( x\right) =\sin x,g\left( x\right) =3x^{2}とします$$

合成関数f⚪︎g(x)=sin(3x ^2)   となり、これを微分すると、g’(x)f‘(g(x))より、

$$f\circ g\left( x\right) =\sin \left( 3x^{2}\right)これを微分すると $$

$$\left\{ f\circ g\left( x\right) \right\} '=g'\left( x\right) f'\left( g\left( x\right) \right) より$$

$$\left\{ f\circ g\left( x\right) \right\} '=\left( 3x^{2}\right) '\cos 3x^{2}$$

$$\Leftrightarrow 6xcos3x^{2}$$

という風に出来ます。

 

対数微分法

対数微分法とは、合成関数の微分法の考え方を用いて、微分する式の両辺自然対数を取ってから微分する方法です。

この方法は、微分したい関数が、(xを含む関数)乗されている様な場合に特に役に立ちます。

$$(例f\left( x\right) =x^{\sin x}や、f\left( x\right) =x^{\log x}などなど)$$

実例と手順

$$例)y=x^{x}を微分します。両辺自然対数を取って$$

$$\log y=x\log x$$

$$\frac {dy}{dx}=y'を求めたいので両辺をxで微分すると、$$

$$\left( \frac {dy}{dx}\right) \left( \frac {d}{dy}\right) \log y=\frac {d}{dx}\left( x\log x\right) $$

$$y'\frac {1}{y}=\left( x\right) '\log x+x\left( \log x\right) '$$

$$\begin{aligned}\frac {y'}{y}=\log x+x\cdot \left( \frac {1}{x}\right) \\
\Leftrightarrow y'=y\left( \log x+1\right) \end{aligned}$$

$$y=x^{x}より$$

$$よってy'=x^{x}\left( \log x+1\right) $$

 

如何でしたか?

今回解説した、陰関数微分・合成関数の微分・対数微分法はこれから本格的に微積分を勉強して行くときに「道具」として頻繁に使用するので、ここが苦手だと以降の数Ⅲはかなり大変になります。何度も練習して、確実に攻略しておきましょう。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございます!

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