熱化学を0から学べるシリーズ1~熱化学のイントロダクション~

 

熱化学は、高校理論化学の中でも頻出の重要分野ですが、

何となく苦手、という人が多い分野でもあります。

更に、解法を丸覚えして乗り切ろうとすると、センター試験で出題されるような、比較的単純な問題でさえ落としてしまいかねません。

そこでこのシリーズでは、初学者の方でも熱化学の問題をしっかりと得点に結びつけることができるように徹底解説していきます。

はじめは基礎的なことから解説しますが、他分野同様、熱化学においても根本的なところからしっかり理解することが確実に得点するためには必要不可欠だからです。

出題されるパターンは決まっているので、シリーズを読んでぜひ身に付けて下さい。

ズバリ熱化学では何が問われるのか?

まずは、熱化学においてはどのようなことを問われるのか、代表的な問題を見ていきましょう。

今回は導入編(第一回)なので、「まだ何を言っているかわからない……。」という部分もあるかもしれません。

しかし、どのようなことが問われるのか?をあらかじめ漠然と知っておくだけでも、

これからの学習に大いに役立つはずです。

1. 熱化学方程式に関する計算問題

熱化学の範囲で最も良く問われるのが熱化学方程式に関する計算です。

センター試験でもほぼ毎年出題されている重要な分野です。

いまいちピンとこないというかたのために、具体的な例を挙げてみましょう。

まず一番スタンダードなのが、化学反応に伴う反応熱の大きさ (KJ) を求める問題です。

例えば、水酸化ナトリウム水溶液(NaOH)と塩酸(HCl)を混ぜた時に生じる“中和熱”などがこれに該当します。

また、2次試験レベルになると

・「電子親和力・イオン化エネルギー」、「結合エネルギー」

という理論化学の他分野で登場する内容や、

・「解離エネルギー」

という有機化学で出てくるような内容と絡めた出題もなされます。

したがってそういった熱・エネルギーの意味について一つ一つ丁寧に理解し、自由自在に計算する事が求められます。

この先で「エネルギー図」という図をご紹介します。

この「エネルギー図」をそれぞれの熱・エネルギーについてスラスラと書くことができるようになれば、どんなレベルの(複雑)な問題でも楽に解くことができる様になります。

2.比熱の計算

熱化学方程式に関する計算問題に比べるとややマイナーなイメージもある比熱の計算ですが(どちらかというと物理で習う熱力学でよく出題されます。)、

センター試験でもたまに問われる分野ですので、この分野もしっかりと対応できるようにしておく必要があります。

具体的には、比熱(1グラムもしくは1モルの物質を1K温度上昇させるのに必要な熱量)と

熱容量(溶液の入った容器を1K温度上昇させるのに必要な熱量)について理解したうえで、

いくつか問題演習を重ねれば、ほとんどの問題に対応することができるようになるはずです。

なぜ熱が発生するのか

「そもそもなぜ熱が発生するのか?」というのは、非常にシンプルな問いです。

しかし、熱化学の問題を解くにあたって、その答えを知っておくことでイメージの幅が広がるので、ここで少しご紹介することにしましょう。

結合エネルギーと熱の出入り

ここで【結合エネルギー】という概念が出てきます。

これは、共有結合やイオン結合などの様に、引きあった【粒子をばらばらにする為に必要とされるエネルギー】の事で、「粒子が結合したり離れたり」したとき、この結合エネルギーの分の熱が放出or吸収されます。

そして、結合する相手の原子が変わると、結合エネルギーの値も変化します。

したがって、何らかの反応が起こった時の反応熱というものは、

失われた結合エネルギーの差分(変化分)と等しくなるのです。

結合エネルギーと反応熱の関係式

簡単にまとめると、熱化学で頻繁に用いる次の公式が導き出されます。

反応熱 =(生成物の結合エネルギーの和)-(反応物の結合エネルギーの和)

この式はセンター試験などでも問われることの多い公式ですので、しっかりと押さえておきましょう。

特に「生成物から反応物を引く」という部分は逆にしてしまいがちなので、しっかりと覚えておきましょう。

この先で熱化学に関係するすべての熱に関して、

エネルギーを用いて解説しますので、そこでこの公式についてより深く理解していきましょう。

今回のまとめと熱化学シリーズの続編一覧

さて、今回は熱化学のイントロダクションという形で見てきましたが、

特に以下の項目に関してはしっかりと頭に入れておきましょう。

・全てのエネルギー・熱に関してエネルギー図を書いて説明できるのが最終目標である。

(次回以降で徹底解説します!)

・比熱の問題は地味だが対策を忘れないようにする

・熱が生じる原因は結合エネルギーにある。
→反応熱 =(生成物の結合エネルギーの和)-(反応物の結合エネルギーの和)

熱化学シリーズ(第四回まで作成済み)

第一回:「今ここです」

第二回:「熱化学方程式と化学反応式の違いと注意点

第三回:「エネルギー図の書き方が分かる!知っておくべき5つの原則とは

第四回:「6種類の熱と3種類のエネルギーを徹底解説!

第五回:「実際にエネルギー図を描いて問題を解く手順

最後までご覧いただきましてありがとうございました。

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