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執筆者・編集者プロフィール
安田周平
個別指導塾YES/YESオンラインスクール塾長・船場物産株式会社代表取締役社長。
理数・情報系記事とデータサイエンスの為の基本レベルの線形代数等の解説記事を執筆しています。

ベルヌーイ分布と二項分布

〜統計学入門【三】〜

<この記事の内容>:離散型の確率分布の中でも”もっとも基本的”な『ベルヌーイ分布』と、

・ベルヌーイ試行を複数回行う際に適用する『二項分布』について、

それぞれの意味、期待値・分散・標準偏差などを解説しています。

ベルヌーイ分布とは

上述した通り、ここでは確率分布の中でも最も基礎的な、”離散型”かつ”1変数”である「ベルヌーイ分布」に付いて具体的に解説していきます。

”ベルヌーイ”の名前の由来となった、ヤコブ・ベルヌーイは確率・統計などと非常に興味深い関連があるので、ぜひ1度>>「ネイピア数e(自然対数の底)の意味/応用と数学者たちによる誕生の物語」<<をご覧ください。)

では、本題に戻ります。

ベルヌーイ試行とトランプ

今、1〜K(13)までの数字が書かれたトランプ(絵柄は一種類とする)13枚がある。

このトランプの中から一枚引いて、絵札(J、Q、K)が出たとき1ポイントもらえて、1〜10までのカードが出たときは0ポイントだとする。(この様な試行を【ベルヌーイ試行】と言います)

この試行の確率分布表は以下のようになります。

Bernoulli試行とベルヌーイ分布・表・棒グラフ

そして、この確率分布をもとに期待値、分散などを求めていきます。

ベルヌーイ分布の期待値/分散

期待値などについては、「演算子E (X),V(X),D(X)の性質や公式」も参照してください。

期待値:E[X]

期待値は確率変数・確率の総和によって求めることができ、これは『平均値』と同じ値となります。

今の例では、$$E[X]=0\times\frac{10}{13}+1\times\frac{3}{13}=\frac{3}{13}$$

これを一般化したものは、次に紹介する二項分布でのE(X),V(X)に\(n=1\)を代入すると求めることができます。

XがBe(p)にしたがうとき、(ここでのXは確率変数、”Be”はBernoulli分布の意味、pがある事象が起こる確率)

ベルヌーイ分布の\(E[X]=1\cdot p+0\cdot (1-p)\)

∴ E[X]=p

分散:V[X]

分散の定義は、(詳しくは「データの分析:分散と標準偏差 (2)」をご覧ください)

\(V[X]=E[X ^{2}]-(E[X]) ^{2}\)

\(=\{1 ^{2}p+0 ^{2}(1-p)\}-p ^{2}=p-p ^{2}\)

ではここまで学んだベルヌーイ分布を少し発展させた「二項分布」へと進みます。

二項分布とは

二項分布とは、簡単に紹介すると”ベルヌーイ試行”を繰り返した時の確率分布と言えます。

途中、”二項係数”や二項定理の知識が必要な場面が出てくるので、あやふやな方は「二項定理の基礎知識」←で解説しているので参考にしてください。

二項分布と反復試行の確率

先ほどのベルヌーイ分布と同じ題材で解説していきます。

13枚のトランプから1枚を取り出し、その数字を確認して元に戻す。

この試行を5回行ったとき、絵札を2回ひく確率を求めよ。

Bernoulli試行と二項分布への応用1(反復試行の解説)

これは、高校数学Aで学ぶ『反復試行の確率』と言うものです。

$$\underbrace{5C2}_{どの2回?}\times\underbrace{(\frac{3}{13})^{2}}_{絵札をひく確率}\times\underbrace{(\frac{10}{13})^{3}}_{それ以外の確率}$$

これを一般化してみます。(かっこの中は具体例です。上の結果と照らし合わせながら読んでください。)

一回だけ試行した時なんらかの事象(絵札をひく)が起きる確率をp( \(\left(\frac{3}{13}\right)\) )とおく。

この試行をn回行う(5回)とき、この事象が\(X=l(回)\)起こる(2回)とする。

これを下の(図3)にまとめました。

$$n\mathrm{C}l\times(p^{l})\times(1-p)^{n-l}$$

二項分布と確率質量関数(1の一般化)の解説図

上のような確率分布を”Bin(n,p)”、もしくは、”B(n,p)”で表します。(Binomial からとっています。)

二項分布の期待値/分散

ではここからは、二項分布での期待値・分散を見ていきます。

XがBin(n,p)にしたがうとき、

期待値

E[X]=np

分散

V[X]=p(1-np)

このそれぞれの導出法は、「積率母関数」の解説記事ができ次第、合わせて解説します。現在作成中。少々お待ちください)

ベルヌーイ分布と二項分布まとめ

今回学んだ内容のうち特に”二項分布”は、「正規分布(これは連続型)」につながる非常に重要度の高いものです。

初めて見た用語などもあるかもしれませんが、じっくり復習しておいてください。

統計学入門まとめ

統計学入門シリーズ

第一回:「統計学とは?イントロダクション

第二回:「確率変数と確率分布のキソ

第三回:「(今ココです)離散型確率分布の基本(ベルヌーイ&二項分布)」

第四回:「(標準)正規分布と連続確率分布

統計学・データの分析の記事一覧

最後までご覧いただきまして、有難うございました。

 

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