反復試行と確率の最大値の定石解法とその実践

今回は入試でも良く問われる、反復試行の確率問題と、

その「確率の最大値」の解法を例題を通して習得していきます。

 

数列との融合問題でも有りますが、今回は漸化式を解いたりするわけでは無いので基礎的な理解が出来ていれば充分です。本格的な確率分野と数列分野の融合問題は、確率漸化式で扱います。

興味があれば「数列と確率の融合!確率漸化式入門をご覧下さい!

反復試行とは

(独立)反復試行とは、同じ条件の下他の回の影響を受けない(独立)試行を繰り返す(反復)を言います。

(例)同じサイコロを何度も振る;袋から球を取り出して記録し袋に戻し又取り出て・・・を繰り返す;など。

反復試行の例題

(例題1)サイコロを同時に4個投げるとき、6の目が2個出る確率を求めよ。

念のため確認:場合の数と確率の大きな違いの一つに、場合の数の時には区別しなかったものを、確率では区別する。と言うものがあります。

基本的に確率分野では、全て異なるものとして計算する事をお勧めします。

(解答1)

確率の問題なので、問題文に何も書かれていなくてもサイコロA、サイコロB・・・と区別して考えます。まず、

6の目が出る確率が(1/6)

6以外の目が出る確率は(5/6)

4個のサイコロの内どの2つのサイコロが6の目が出るかは、(4C2)

で計算出来ます。

これらを合わせて、(4C2)(1/6)^2(5/6)^2 =(4・3)(5・5)/(2・1)(6^4)=25/216

よって、25/216

反復試行の確率+最大値の例題

(例題2)
(1/3)の確率で当たりが出るくじを引いて、当落を記録してまたくじを戻す事をn回繰り返す時、

当たりが3回出る確率が最大になるnを求めよ。

 

(解答)
n回中3回当たるので、コンビネーションを使って、どの回で当たるかの選び方→(nC3)

3回あたり、(n-3)回ハズレるので、(1/3)^3*(1-1/3)^(n-3)。

よってこの例題の確率(Pnと置きます)は、

$$p_{n}=nC_{3}\times \left( \frac {1}{3}\right) ^{3}\times \left( 1-\frac {1}{3}\right) ^{n-3}$$

Pn=(nC3)(1/3)^3*(1-1/3)^(n-3)と表せます。・・・#1

ここで今日の必須technic1.:確率の最大を求める時は、題意の確率の式を作ってn回目とn+1回目を比べる。

これは、Pnが最大の時を求めたいので、

P1<P2<・・・<Pn>Pn+1>Pn+2>・・・とPnまでは確率が増加し、Pn+1以降は確率が減少していく必要があります。

今日のtechnic1+α;Pn+1ーPnと差をとって、nが幾つの時を境に差が正から負に変わるかを調べていきます。

@ここから計算量が増えるので、ミスに気をつけて下さい。又、スマートフォンでご覧の方で数式が見切れている場合は、縦画面から横画面にして頂くときちんと表示されます。@

#1より、$$p_{n+1}=\left( n+1\right) C_{3}\times \left( \frac {1}{3}\right) ^{3}\times \left( \frac {2}{3}\right) ^{n-2}$$
Pn+1=(n+1C3)(1/3)^3*(1-1/3)^(n+1-3)

$$p_{n}=nC_{3}\times \left( \frac {1}{3}\right) ^{3}\times \left( 1-\frac {1}{3}\right) ^{n-3}$$

Pn=(nC3)(1/3)^3*(1-1/3)^(n-3)

$$p_{n+1}-p_{n}=\left\{ \frac {\left( n+1\right) \times \left( n\right) \times \left( n-1\right) }{6}\right\} \times \left( \frac {1}{3}\right) ^{3}\times \left( \frac {2}{3}\right) ^{n-2}$$

$$-\left\{ \frac {n\left( n-1\right) \left( n-2\right) }{6}\right\} \times \left( \frac {1}{3}\right) ^{3}\times \left( \frac {2}{3}\right) ^{n-3}$$

$$=\left\{ \frac {n\times \left( n-1\right) }{6\times 27}\times \left( \frac {2}{3}\right) ^{n-3}\right\} \left( \frac {8-n}{3}\right) $$

 

Pn+1-Pn
={(n+1)(n)(n-1)/(6)}{(1/27)(2/3)^(n-2)}
ー{(n)(n-1)(n-2)/(6)}{(1/27)(2/3)^(n-3)}
={n(n-1)/182}{(2/3)^(n-3)}{(8-n)/3}

$$ここで、\left\{ \frac {n\times \left( n-1\right) }{6\times 27}\times \left( \frac {2}{3}\right) ^{n-3}\right\} は常に正だから、$$

$$\frac {8-n}{3}に注目すると、$$

$$n <8,P_{n+1} >P_{n}$$

$$n=8,P_{n+1}=P_{n}$$

$$n >8,P_{n+1} <P_{n}$$

n<8でPn+1>Pn
n=8でPn+1=Pn
n>8でPn+1<Pn

となり、n=8の時、即ちP9=P8で最大になる事がわかります。従って(Ans, n=8、9)//

因みに・・・実際にP8とP9を計算してみると、
共に$$\left( \frac {2^{8}\times 7}{3^{8}}\right) の確率で最大になります。$$

まとめ

いかがでしたか?

・確率の最大系の問題は、Pnを表せれば、後はPn+1と比べるのが定石です。

・今回はPn+1とPnの差を使いましたがPn+1/Pnの様に割って解く方法もあります。

また、反復試行の問題は、様々な類題があるので少しづついろいろなパターンを網羅していきます。

>>「確率を】場合の数と確率の総まとめ【得点源に】」であらゆる場合の数と確率の問題を解説しています。是非ご覧下さい!

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