単振り子(単振動第三回)

今回は、単振動の第三回として、「単振り子」の運動と公式の解説/導き方を解説していきます。

また、単振り子で頻出である「慣性力との融合問題」を記事の最後に確認/定着用問題として掲載しました。

2018/10/27(NEW!):続編として、浮力と単振動の融合問題の記事を作成しました。

(まとめと関連記事よりご覧ください。)

単振り子と単振動

以前の単振動の記事を読んでいない方(or単振動が苦手な人)は先に右の記事を読んでからご覧ください。→一から始める単振動

単振り子とは、ゆるまない糸や棒の端に大きさを無視できるおもりを付けて吊るしたものです。

単振り子1

<図1>

 

<図1>の様に振り子の糸が非常に長い(あるいはおもりをごく僅かに振らせる)為に、θが非常に小さくなり振り子の運動は近似的に水平方向の単振動と見なす事ができます。

単振り子の復元力から運動方程式を立てる

単振り子近似

<図2>

 

 

$$ここでsinθを考えてみると、$$

$$弧の長さx=l\theta として、\theta =\frac {x}{l}$$

$$θが小さい時、近似的にsin\theta≒ \thetaと出来ます。$$

$$三角関数のグラフの原点付近を見ると、確かに$$

$$y=\theta とy=sin\theta が $$

$$ほぼ同じである事がわかります↓$$

三角関数の近似

 

$$従って、復元力F=-mg\sin \theta ≒ -mg\frac {x}{l}と書く事が出来ます。$$

$$(常に中心方向を向くのでーがつくことに注意して下さい。)$$

$$よって運動方程式はma=-mg\frac {x}{l}となります。$$

運動方程式から単振り子の周期Tを求める

運動方程式が立てられたので、あとは以前からやっている様に、単振り子(単振動)の周期を求めていきます。

忘れてしまった人は→「単振動の周期を求める流れ(単振動第一回)

$$まずma=-mg\frac {x}{l}より、a=-g\frac {x}{l}$$

$$角振動数ω(rad/s)を使ってa=-\omega ^{2}xと比べると、$$

$$\omega =\sqrt {\frac {g}{l}}$$

$$更に、周期T=\frac {2\pi }{\omega }より、$$

$$この単振り子の周期T=2\pi \sqrt {\frac {l}{g}}と書けます。$$

$$バネ振り子の周期T=2\pi \sqrt {\frac {m}{k}}$$

$$との違いに注意しましょう$$

この単振り子の近似から周期を求めるまでの流れは、暗記するのではなく、理解して自力で導く事が出来る様にしておきましょう。

(白紙に2、3回図1を描いて、周期Tを何も見ずに導出する事が出来ればOKです!)

単振り子と慣性力の確認問題

では、簡単な例題で単振り子と慣性力の融合問題の解き方を確認してみましょう。

(確認例題)

今、加速度αで上昇しているエレベーターの天井から単振り子がつるされている。この単振り子を僅かに振らせる。

この時の単振り子の周期Tを求めよ。ただし、重力加速度をg、振り子の糸の長さをl、おもりの質量をm、糸の質量は考えないものとする。

 

この様な問題では、自分もエレベーターに乗って、単振り子の運動を観察する様にします。

すると、今上向きにαの加速度がエレベーターにかかっているので、

振り子のおもりには下向きに同じ大きさ(α)の加速度が働いている様にエレベーターに乗っている人からは見える(=慣性力)ので、重力加速度gと合わせて、下向きに(α+g)の加速度がかかる事から、

$$運動方程式は、ma=-m\left( g+\alpha \right) \sin \theta $$

$$以下これまでと同様に、$$

$$近似的にsin\theta≒ \frac {x}{l}と出来るので、$$

$$a=-\frac {\left( g+\alpha \right) x}{l}$$

$$a=-\omega ^{2}x,とT=\frac {2\pi }{\omega }より$$

$$求める周期Tは、T=2\pi \sqrt {\frac {l}{\left(g+\alpha \right) }}$$

まとめと関連記事(NEW!)

最後の確認例題でも触れましたが、単振り子はそれ単体というよりも、

主に加速度運動しているもの(エレベーターや車、電車など)の中に設置されて、その周期などを計算する問題が出題されやすいです。

この記事で大体の解き方を理解出来たら、類題を探して解いてみて下さい!

<関連記事>

単振動第1回「これで解ける!一から始める単振動第一回

単振動第2回「単振動第二回:摩擦力が働く単振動の問題

単振動第3回:今ここです

単振動第4回「浮力とは?そして単振動との融合問題

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