グラフの接線の方程式と法線の式

今回は数学Ⅲ微分法応用として、接線の方程式と法線の式の求め方、使い方を解説して行きます。

数学2の微分でも学習する内容ですが、数学Ⅲでは色々な関数のグラフについて接線や法線を求める事になります。

合成関数の微分が必要になってくるなど、計算もややこしくなりミスをしやすくなるので注意が必要です。

グラフの接線と法線の式

はじめに:以下の解説では合成関数の微分を使います。まだ習っていないor復習したい人は先に→「合成関数の微分法の解説」をご覧下さい。

接線の方程式の求め方

関数f(x)がx=αで微分可能の時、x=αでの接線の式は、

y-f(α) =f'(α)(x-α) で表すことができます。

f(x)を微分したf‘(x)が位置( x,f(x)) での傾きである事から、

f’(α) は、x=αでの傾き、すなわち接線の傾きを表しています。

また、位置( α,f(α)) を通る直線の式なので

y=f'(α) ( x-α) +f(α)

が求める接線の式になります。

ここまでは、数学2の範囲と同じです。

次の例題からは、微分する関数がxのn次式では無い「対数関数」、「三角関数」になります。

例題1

\(y=\log {x}\)のグラフの\(( e^{3},3)\) での接線の式を求めよ。

例題2:接点が与えられていない場合

原点(0,0)を通り、\(y=\log {x}\) に接する接線の式を求めよ。

解答解説1

\(y'=(\log{x}) '=\frac {1}{x}\)

$$y-3=(\frac {1}{e^{3}}) (x-e^{3})∴ y=\frac {x}{e^{3}}+2$$

解答解説2

この種の問題は接点が与えられていません。

その時は自分で接点を文字で置いてあげる必要があります。

接点をT:\(( t,\log {t})\) とおくと(文字は何でも構いません)

$$y'=\frac {1}{x}$$

$$y-\log (t) =\frac {1}{t}(x-t)・・・(1)$$

この式が(0,0)を通るから、(1)のx,yにそれぞれ0を代入して

\(0-\log (t) =\frac {0}{t} -1\)

\(-\log (t)=-1 、よって、\log(t)=1、t=e\)

tが求まったので、これを(1)式に代入して、

$$y-\log e=\frac {1}{e}(x-e)$$

$$式を整理して、y=\frac {x}{e}$$

>>続編「この接線とグラフが囲む面積+体積の求め方」<<

法線の方程式の求め方

今度は接線に対して接点での法線、すなわちグラフy=f(x)に直交する直線の式を求めてみましょう。

ここで思い出す必要があるのは、数学Ⅱの「図形と方程式」などで学んだ、

接線の傾きと法線の傾きを掛けるとー1になる」という事です。

x=αでの接線の方程式は、y-f(α)=f'(α)(x-α) なので、

法線の式を求めるときは、接線の方程式の傾きの部分であるf‘(α) に注目します。

f'(α)と法線の傾きを掛けるとー1より、法線の傾きは

$$\frac {-1}{f'(α)}$$となります。

さらに、法線は点(α,f(α)) を通るので、

法線の式は$$y-f(α) =\frac {-1}{f'(α)}(x-α) $$になります

例題3

$$y=\sin (2x) の( \frac {π}{3},\frac {\sqrt {3}}{2}) $$での法線の式を求めよ。

解答解説3

さっそく合成関数の微分法を利用します。

f'(α)=2cos 2x

後は、法線の式の求め方に従って計算を進めます。

$$y-\frac {\sqrt {3}}{2}=\frac {-1}{f'(\frac {π}{3})}(x-{π}{3})$$

$$y-\frac {\sqrt {3}}{2}=\frac {-1}{2\cos \frac {2}{3}π }( x-\frac {π}{3})$$

$$y=x-\frac {π}{3}+\frac {\sqrt {3}}{2}$$

まとめと続編(面積・体積へ)

この接線の方程式/法線の式は入試問題や模試でも頻繁に求めることになります。

特に積分法と融合して、接線とグラフにかこまれる図形の面積や、

その図形を回転させて体積を求めさせる問題が非常に多いです。

冒頭にも書きましたが、これらの問題は接線/法線を求めるところから始まるので、

ここで間違えると以降の問題が雪崩式にバツになってしまいます。

是非ミスなく素早く求められる様に演習をしましょう。

続編>>「接線とグラフで囲まれた部分の面積・体積の計算」<<

<<おススメ記事>>「グラフを描く時、最初から増減表を作ってはいけない理由」を読む。

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今回も最後までご覧いただき有難うございました。

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