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指数・対数方程式の続編

相加相乗平均と指数・対数不等式の問題

<この記事を読むべき人>:指数不等式・対数不等式や、指数と相加・相乗平均の融合問題が苦手な人

<この記事の内容と目的>:「指数・対数の基本的な意味とその方程式の解き方」の記事を元に(未読の方はぜひ先にご覧ください!)基礎〜標準レベルの不等式の解き方と、相加相乗平均の使い方をマスターする

指数不等式の解き方

例題を解きながら、指数不等式の解法を紹介していきます。

指数不等式の種類別解き方

(例題1−1):2x>3

(例題1−2):(1/3)x<9

(例題1−3):2・22x-2x-1≦0

不等式の解き方の手順と解答

1:底(ここでは、2や1/3)を不等式の左右で揃える

2:底が1より大きいか、0<底<1かをチェックして、指数の部分だけを取り出す

3:2で作った指数不等式を解く

解答解説

(1−1):初めは一番単純なタイプから解いていきます。

手順1より、底=2に両辺そろえて、2x>8=23手順2より、指数の部分だけ取り出して、

x>3・・・(答)

(1−2):0<底<1のタイプです。右辺の底を1/3に揃えます。(1/3)の-1乗が3、-2乗が9なので

(1/3)x<(-1/3)-2 ここで、指数部分を取り出しますが、底が1未満なので不等号の向きが逆になり、x>-2

よって、x>-2・・・(答)

(1−3):この問題は、(2)(2x)=2x(2)であることを使って、置き換えをするタイプです。

2x=tとおくと、(この時、t>0です)2・22x-2x-1≦0は、

tを使って2t2-t-1≦0に置き換えることができ、これを因数分解すると(2t+1)(t-1)≦0。

よって、-1/2≦t≦1。

t<0より、t=2xの範囲は0<t=2x≦1。

1=20なので、x<0・・・(答)

相加・相乗平均を0から解説!

そもそも「相加・相乗平均」って何だ?というところから解説していきます。

『平均』にも色々ある

一般的に「平均」と聞いてイメージするのは、すべての数を足し合わせて、その個数で割るものではないでしょうか?

相加平均

これにはちゃんと名前がついており、「相加平均」(加えるという漢字が入っているので覚えやすいと思います。)と言います。$$例)\frac {A+B}{2}や、\frac {A+B+C}{3}$$

次に、『相乗平均』について解説していきます。

相乗平均

相乗平均は、nこの数がある時、その全てを掛け合わせて、そのn乗根を取ることによって求めます。

$$例)\sqrt {AB}や、 \sqrt [3] {ABC}$$

上の例のように、A、B、Cの3つの相乗平均は、ABCの3乗根を計算すれば求まります。

調和平均

最後に、『調和平均』に触れておきます。

前者2つと違って、あまり聞きなれないかもしれませんが以下のような計算を調和平均と呼びます。

$$AとBの調和平均=\frac {2}{\frac{1}{A}+\frac{1}{B}}$$ 。

つまり、「逆数の『相加平均』をさらに逆数にしたもの」のことを「調和平均」と呼びます。

数列に、調和数列というものがあります。

1,1/2,1/3...というように『逆数をとると1、2、3、・・・と等差数列になるもの』のことなのですが、それと同様に、調和平均も頭の片隅に置いておきましょう。

相加・相乗平均とは

さて、相加・相乗平均ですが、その名の通り上で解説した2つの平均を不等式の関係で表したものです。

具体的には、A≧0、B≧0の時、

(A+B)/2≧√AB のように(相加平均が≧相乗平均)の関係になることを使用します。

ここで、相加平均=相乗平均となる条件(いわゆる”等号成立条件”)はA=Bの時のみです。

これだけでは、指数方程式・不等式とどのように融合するかわからないかと思うので、これから具体的な問題を使って、この応用法を紹介します。

指数方程式との融合問題

(問)9x+9-x-4・3x-4・3-x+5=0 の時、xの値を求めよ。

※相加・相乗平均を使う目印:<○x+○-x> といった、

底が同じで指数部分の符号が逆転している組みがあれば、ほとんどの場合相加・相乗平均を使います。

今回は、底:○が9と3のそれぞれで※の目印があるので、それぞれ整理してみると・・・

(9x+9-x)-4(3x+3-x)+5=0

ここで、(9x+9-x)=(3x+3-x)2-2である事に気付けば、

(3x+3-x)=t とおくことで2次方程式に帰着できます。

相加・相乗平均より、(3x+3-x)≧2√(3x・3-x)⇔(3x+3-x)≧2√1=2。

よって、t≧2 であることに注意して(与式)=t2-2-4t+5=0 (t≧2)。

t2-4t+3=0 ⇔(t-3)(t-1)=0 だから、t=1,3 (t≧2より)t=3。

(大抵の問題はこのt=(3x+3-x)を求めさせるか、2次関数のグラフと融合して最大値・最小値の問題につなげることが多いです)

ここでは、xの値を問われているので(3x+3-x)=3を解く必要があります。

3x=A、3-x=Bとおくと、A +B=3、AB=1なので、p2-3p+1=0の解が3x,3-xとなる(二次方程式の解と係数の関係より)。

$$よって、3^{x}=\frac {3\pm \sqrt {5}}{2}$$

xを知りたいので、3を底とする対数を取ると、$$x=\log _{3}( \frac {3\pm \sqrt {5}}{2}) ・・・(答)$$

対数不等式の解き方

対数不等式の大前提

これは、対数全般に言えることですが、一応復習しておきます。

今対数、logaB があるとすると、真数(B)の条件:B>0、底(a)の条件:a>0,かつ、a≠1

詳しくは「指数・対数の解説記事」へ

対数不等式の種類別解き方

(例題2−1)log5x≦3

(例題2−2)log(1/5)x≧2

(例題2−3)log3(x+2)+log3(x-6)<2

底の範囲に注意!解答解説と手順

対数不等式の解き方の手順

1:底に注意して、不等式の両辺を同じ底を持つ対数に揃える

2:真数を整理する(対数の足し算は真数の掛け算・引き算は真数の割り算)

3:真数のみを取り出して不等式を作る

※但し、底が1より大きい場合と、0<底<1の場合で不等号の向きが逆転する

4:3の不等式を解く

解説

(2−1):最も単純なタイプです。

はじめに、真数条件を確認して、x>0。

底を揃えて、log5x≦log5(5)3

次に底=5>1だから、真数だけ取り出した時の不等号の向きは変化しないので

x≦53 真数条件と合わせて、0<x≦125・・・(答)

(2−2):これは、底が0<1/5<1に変化しただけです。

真数条件より、x>0、底を1/5の対数で揃えると

log(1/5)x≧log(1/5)(1/25)

底が0<1/5<1なので、真数だけを比べた時の不等号の向きが逆転することに注意して、x≦1/25、真数条件と合わせて

0<x≦1/25・・・(答)

(2−3):log3(x+2)+log3(x-6)<2 これまでより少し複雑ですが、

手順通りに進めていけば良いだけです。

真数条件より、(x+2)>0かつ(x-6)>0 から、これを満たすxの条件は6<x。

真数を整理して、log3(x+2)(x-6)<2  さらに、右辺も底が3の対数をとってlog3(x+2)(x-6)<log39。

ここで、底>1より真数だけを比べても不等号の向きは変わらないので、

x2-4x-12<9 ⇔x2-4x-21=(x-7)(x+3)<0・・・より-2<x<7。

これと、真数条件x>6を合わせると「6<x<7」・・・(答)

関連記事とまとめ

・特に「相加・相乗平均」は、指数関数だけでなく、三角関数や、高次方程式などあらゆる分野と融合し、(最大値や最小値を求める問題などとして)出題されます。

今回はその基礎となるものなので、ぜひじっくりと復習しておきましょう。

・(相加・相乗平均の応用問題記事を作成中)

方程式・不等式シリーズ

二次関数のグラフと解の存在範囲

三角方程式の解き方

三角関数を含む不等式の解き方

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