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安田周平
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地理B:エネルギー資源と大地形

<この記事の内容>:色々なエネルギー資源の特徴を紹介し、その分布と大地形との関係を解説します。

<あわせて読みたい記事>:「地理B:大地形と小地形

(追記中です:2020年1月15日)

エネルギー資源

はじめにエネルギー資源の具体的な種類やそれぞれの特徴を見ていきます。

種類と特徴

まずは、石炭や石油、天然ガスと言った伝統的なエネルギー資源です。

今日では、これらに含まれる「有機化合物(参考:脂肪族炭化水素)」を燃焼させることで発電を行ったり、エンジンを動かしたり、、、と日常生活を送る上でなくてはならない存在となっています。

石炭

人類が産業革命によって『エネルギー資源』を必要とした時、最もはじめに、そして幅広く用いられたものが石炭でした。

現在もその利用量は減少していません。(石油の伸びが急激なため、石炭の印象が薄れているだけです)

依然火力発電、鉄鋼の生産(参考:「鉄の製法と仕組み(無機化学)」)などでは大きな役割を果たしています。

石油(原油)

石炭に変わり、長らくエネルギー資源の主役となっているのが原油です。

戦後、中東を中心とした油田が次々と発見されたり、石油を使った化学工業、自動車の爆発的な普及などにより一気に石油の時代へと移り変わりました。

ちなみに原油は精製時(のうち蒸留の過程で)沸点の温度によって、用途の違う数種類に分離されます。

 

ナフサ:30〜180(℃)ガソリンとして車のほか主に航空機の燃料に用います。

また、ガソリンの中でも、イソオクタンと呼ばれる有機化合物の割合が異なり、そのオクタン価が高いものを「ハイオク」と呼びます(ガソリンスタンドでよく見るのではないでしょうか?)。

軽油:ディーゼル燃料

その他にも

灯油

重油

などに分離精製されます。

 

天然ガス

天然ガスは、冷却して液体にすることによって体積を非常に小さくすることができます。=これは輸送の際に大変メリットとなり、液化天然ガスとしてLNG船( Liquefied natural gas)で輸送します。

日本においては中東のほか『東南アジア諸国』などからの輸入が大部分を占めています。(石油と輸入国少し違うので注意!)

新しいエネルギー源

上で紹介した化石燃料だけではなく、新たにエネルギー源として期待されているものを紹介します。

シェールガス/オイル

この数年で資源に関して最大の革命をもたらしたのが、「シェールオイル」です。

技術の進歩により、シェールと呼ばれる堆積岩からガスやオイルを取り出す事ができ、長らく石油を輸入してきたアメリカでは、この「シェール革命」によって輸出国へと変化しつつあります。

メタンハイドレート

「燃える氷」とも呼ばれ、(メタンmethane+ ハイドレートhydrate)メタンを水分子が囲む形で主に海底に存在します。

日本近海にも存在することから、上に挙げた資源がほとんど得られない日本にとって非常に重要視され実用化に向けて研究が進んでいます。

大地形と資源分布

大地形と内的営力・その分布」で詳しく解説していますが、いわゆる「内的営力」によって形成された【大地形】と、エネルギー資源・鉱物の産出地には大きな関わりがあります。

大地形の復習と石油機構

石炭は古期造山帯に集中しており、石油は主に中東、ロシア、アメリカ、ベネズエラなどの埋蔵量が多いです。

また、産油国が外国資本の巨大な石油企業(メジャー)から自国の利益を守るために、OPECやアラブ世界のOPECと呼べるOAPECなどの機関が設立され、原油価格に大きな影響力を持っています。

覚えて置くべき資源分布

まず中国は石炭・石油共に生産量は非常に多いですが、国内の需要が膨大なためほとんど輸出していません。

その他、各地の有名炭田・油田・天然ガス田をおさえておく必要があります。

(現在分布地図を作成しています。)

地理B:エネルギーのまとめ

さて、今回は『エネルギー』を生み出す資源に注目してそのそれぞれの特徴を紹介してきました。

これらの資源がないと、発電することも流通手段も全てなくなってしまう事から極めて重要です。

昔からこの資源をめぐって争いや戦争が数多く発生し、今もなお続いています。

そういった時事のニュースなどにも日頃から注目しておくことがこの分野のみならず、地理を学ぶ上で重要になってきます。

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