組み分け問題が苦手な人へ!
こんな悩みは有りませんか?
・「《区別がつく/つかない》ものを、《区別がつく/つかない》ものへ組み分けする」場合の数の問題のパターンが多すぎて、いつどの解法を使えば良いか分からない。
・更に「空室」や「空箱」を《許す/許さない》でどう解法が変わるかよくわからない。
・この記事を読めば組み分け問題の解法で迷うことはなくなります
・全8種類の解法をグループ別に解説しているので、覚えることは殆どありません。
早速始めましょう!
なお、場合の数と確率の記事をまとめたページを作成したのでぜひ参考にしてください。
>>「場合の数と確率の解法総まとめ」<<
目次(タップした所へ飛びます)
組分け(グループ分け)問題の解法
そして、その各々の組み分け先に空きがあっても良いか否かで更に種類が2倍に増えるので、計8種類にもなります。
1:区別がつくもの→区別がつくもの
2:区別がつくもの→区別がつかないもの
3:区別がつかないもの→区別がつくもの
4:区別がつかないもの→区別がつかないもの
ここで解法の森に迷わない為には、この4つの関係を理解し、記憶しておくことが大切です。
基本的に(1)は単独で解けます。(3)も同様です。問題は、(2)と(4)です。
この2つは先に(1)、(3)を求めて、重複している分を取り除く作業を行います。[但し(4)は全て数え上げる事もあります。]
(1)区別がつくもの→区別がつくものに組み分けする方法
グループ(1)から見ていきましょう。
例題(1-1)6人を部屋A、B、Cに分ける場合の数を求めよ。但し空室があっても良いものとする。
場合の数と確率の分野では、原則として「人」は何も書いていない場合は区別します。
一人一人が3つの部屋の内から行きたい部屋を選ぶと考えて、36=729(通り)//
例題(1-2)同条件で空室があってはならないとする。
この場合は(1-1)の総数から
(α)全員が1つの部屋へ行く 3通り
(β)全員が2つの部屋に行く、2^6=64通り
※ここでβは全員が1つの部屋に行くαの場合を重複して計算してしまっているので、2通りを引く。
そしてどの二部屋かを選ぶ3C2=3通り
よって3×(64-2)=186(通り)
を引くと、
729-(3+186)=540(通り)//
(2)区別が付くものを区別が付かないものに分ける。
これは先ほどに書いた様に、(1)を利用します。
例題(2-1)6人を区別の付かない3部屋に分けるときの場合の数を求めよ。但し空室があっても良いものとする。
ここでは答えをn(通り)と先に置いておきます。
区別がつく場合は、例題(1-1)より729(通り)でした。
ここで(1-1)と(2-1)がどの様な関係にあるか考えます。
全て一部屋に集まる場合、例題1では、
・(6、0、0)と
・(0、6、0)、
・(0、0、6)
の3通りを区別していましたが、今回はこれらを同じものとして数えます。
また、それ以外なら例題1-1では区別していた
(2、4、0)、(2、0、4)・・・、(0、4、2)の
3!(通り)が今回は1(通り)と数えられるので、
(n-1)通りと3!(通り)が対応します。
まとめると、
1×3+(n-1)×3!=3^6・・・と言う式が作れます。今nを求めたいので、3+6n-6=729・・・#1
#1を解いて、6n=732⇔n=122(通り)//
例題(2-2)6人を区別のつかない3部屋に分ける場合の数を求めよ。但し空室があってはならないとする。
この場合は、(1-2)の「部屋の区別がつく」分け方540通りから重複している部分を割ります。
具体的には、部屋A/B/Cの区別が無くなるので
A/B/Cの並べ方:3!=6で割る事になります。
よって、540/(3!)=90(通り)//
(3)区別がつかないものを区別つくものに分ける
例題(3-1)区別がつかない6個の球を3つの箱A/B/Cに分ける場合の数を求めよ。但し空箱があっても良いものとする。
これは以前紹介した重複組合せそのままですね!
未だ読んでいない人は→「重複組合せを得意にするたった一つの考え方」をご覧下さい!
従って、丸仕切り法の考え方を使って、6つの丸と2つの仕切りを8箇所に並べるとして、
8c2、若しくは同じものを並べる順列より、8!/6!2! =28通り//
例題(3-2):(3-1)と同条件で、空箱があってはならないとする。
これも、丸仕切り法です。
先に箱ABCに1個づつ丸を配っておいて、
残りの3つを2つの仕切りで分けると考えて、5c2=5!/(3!2!)=10通り//
(4)区別のつかないものを区別がつかないものに分ける。
このパターンはいささかややこしいです。最悪全て数え上げることもあります。
例題(4-1)区別がつかない6個の球を区別がつかない3つの箱に分ける場合の数を求めよ。但し空箱があっても良い。
この問いの場合、数え上げの方が早いです。
具体的には、(6、0、0)、(5、1、0)、(4、2、0)、(4、1、1)、(3、3、0)、(3、2、1)、(2、2、2)の計7通り//
例題(4-2)区別がつかない6個の球を区別がつかない3つの箱に分ける。但し空箱があってはならないとする。
同じく、数え上げて、(4、1、1)、(3、2、1)、(2、2、2)の3通り//
組み分けまとめと場合の数/確率の関連記事
如何でしたか?かなり分量(パターン)が多かったと思います。
一気に理解できなくてもいいので、少しずつ進めて下さい。
最終的に8つの相互関係が頭の中で再現出来、問題文を見て、各々を正確に使いこなせる様になることが目標です。
お疲れ様でした!
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