電気陰性度の意味とその理解に必須の電子親和力、イオン化エネルギーを徹底的に解説します

擬人化して、これらを解説するのでこの記事を読み終われば、二度と3つの意味と違いが忘れないようになっているはずです!

解説用のイラストを見ながら、記事を読み進めて下さい!(↓2018/11/01更新↓)

【結論】電気陰性度は原子が「電子を引っ張る」チカラを数値化したものである!

電気陰性度がメインの記事ですが、その前に電子親和力とイオン化エネルギーの解説をします。

$$理由は、電気陰性度=\frac{電子親和力 +イオン化エネルギー}{2}で$$

$$表される(注1)為、$$

$$「電子親和力とイオン化エネルギー」を先に理解$$

$$しなければならないからです。$$

少し長い記事になりますが、ご了承ください。

電気陰性度のキソ:イオン化エネルギーと電子親和力

これらは全て電子e-の振る舞いが関わっています。大前提として、物質は安定した状態になりたがるという摂理を覚えておいてください。

化学の世界で安定するとは?

語弊を恐れず言うと、ズバリ電子の配置が希ガス型になる事です。ヘリウム・ネオン・アルゴン・・・いずれも電子殻にe-が左右上下対称に均等を保っています。

 

ネオンの電子配置

image by Greg Robson

 

電子親和力とは?原子達のキモチになってみよう

電子親和力と周期表

 

<図1>

例えば、F:フッ素は電子が1つ足りないばっかりに「Ne:ネオン型」になれません。

もしあなたがフッ素なら(擬人化して考えることは、特に理系科目にとって理解への最短ルートで)なんとしてでもあと一つ電子が欲しいはずです。

この「電子を欲しいキモチ」が電子親和力です

読んで字の如く電子と親しくなりたいのです。

従って希ガス(18族)に近づくほどこのキモチ=力は強くなります。

しかし“希ガスそのもの”は既に安定しているので、電子など欲しくありません(故に数値は非常に小さいです)

よってハロゲン(17族)が最大となるのです。

 

第1イオン化エネルギーとは

第一イオン化エネルギーと周期表

<図2>

これは「電子を手放してもいいかなぁ」と原子が思うエネルギーの量と考えてください。

フッ素君は、あと電子一個受け取れば憧れのネオン型になれるのに、そのフッ素君から電子を奪うには相当大きなエネルギーが必要です。

さらに希ガス君に至ってはもっと電子を手放したくないでしょう。だって既に安定した地位にいるのです。

従ってイオン化エネルギーは希ガスが最大となります。

周期が上になる程イオン化エネルギーが大きくなる訳

先ほど載せた<図2>を見ると、第一イオン化エネルギーは、周期の番号が小さくなる(同じ族なら、原子番号が小さくなる)程、その値は大きくなっています。

第一イオン化エネルギーが周期の番号が小さいほど値が大きい理由

<図3>

その理由は、上の<図3>の様に「最外殻電子」と「原子核中の陽子」の距離が関係しています。

同じ1族の水素とフランシウムを見てみると、最外殻電子(ここでは手放す電子)と陽子の距離が、水素<<フランシウムになっています。

電子(ーの電荷)と陽子( +の電荷)の距離が近いほど引き合う力(クーロン力)は大きくなり、それだけ手放させるために必要なエネルギー=イオン化エネルギーが大きくなります。

この様な理由で、周期表の上に行く程イオン化エネルギーの値は大きくなります。

更に、上で説明した通り右へ行くほど値が大きくなるので、結果として周期表の右上の第一イオン化エネルギーが最大になるのです。

イオン化エネルギーとイオン化傾向の違い(参考)

 

イオン化エネルギーとイオン化傾向は何が違うの?という質問が非常に多いので、別記事で詳しく解説しました!→「イオン化エネルギーとイオン化傾向の違いとは?

 

電気陰性度とは?

お待たせしました。やっと本題の電気陰性度です。

電気陰性度の定義

電気陰性度とは、原子が電子を出し合い、2原子以上の分子になったとき<共有結合と言います>原子間にある【電子対を引っ張る力の強さ】のことを言います。

下線部分がわからなくとも、電子を引っ張る強さだと今は覚えておいてください

電気陰性度は、電子親和力とイオン化エネルギーが理解できれば、次のように示せます(*1)。(電子親和力+イオン化エネルギー)÷2

つまり、族番号が大きくなるにつれて、又、同じ族なら周期の番号が小さくなるに連れて電気陰性度も大きくなります。

電気陰性度と周期表

 

電気陰性度と周期表、希ガスの値が存在しない理由

特に、電気陰性度が大きい3つの元素:Fフッ素、O酸素、N窒素は、のちに説明する極性や水素結合で重要になるので覚えておきましょう。

希ガスに電気陰性度の値が無い理由

希ガスは共有結合しない(単原子分子になってしまう)ので、そもそも電子対を引っ張る力を意味する電気陰性度が存在しません。

 

(*注1:厳密には上記の電気陰性度の式は、ロバート・マリケンという人の定義で現代における定義とは少し異なっています。

しかしまずは大まかな考え方としての式を電気陰性度として理解してください)

如何でしょうか。やっとザックリとした電気陰性度の説明までたどり着きました。

次の投稿ではこれを活用して化学結合の真実を紹介していくことにします。

最後に:電気陰性度の重要性と関連記事まとめ

以下の関連記事を読み進めると、化学基礎で曖昧にされている”電気陰性度”の解説を通して、分子の形や化学結合の正体など、暗記するしかないと思われている事にも実はイミがあり、つながりがあることに気づく事が出来ます。

電気陰性度を制する者は高校化学を制すると言い切れる程に最重要なのですが、どうも曖昧な生徒が非常に多いです。

化学は一旦理解できると非常に安定して得点できるので、短期間で完成させると、他科目に時間を回すことができます。

ぜひこのサイトを徹底的に利用して効率よく合格を勝ち取ってください!

電気陰性度と化学結合・極性の関係

化学結合の正体:「共有結合と金属結合、イオン結合は同じだった!?」を読む。

(電気陰性度を使って、3つの化学結合の正体を明らかにしています。)

電気陰性度と極性、分子の構造の記事を作成しました。下のリンクよりご覧下さい。

→「電気陰性度と電子式で極性と分子の形を予測する方法を限定解説!」を読む。

今日紹介した内容は基礎的ですがいくら強調してもしすぎることがない重要な事柄です。

是非何度も読んで自分のものにしておいてください。

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今回も最後までご覧いただき有難うございました。

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