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もっとネイピア数!更に踏み込んだ応用:複利とe誕生のキッカケ,そして完全順列

 

ネイピア数e(2)応用編:〜教養としての数学〜

前回の記事はとてもたくさんの反響を頂きました。貴重なコメントの中で特に紹介すべきものを

書く事と致しました(コメント、メッセージ、シェア等々して頂いた方々本当に有難う御座います!)

まだ前回の記事をご覧になっていない方は、コチラが第1回ですので先にご覧下さい。

さて、そもそも何故eが生まれたのか?前回紹介しきれなかったネイピア数の誕生の物語

ネイピア数の誕生

ネイピア数はそもそも対数の発見者であるジョン・ネイピアに由来します。

ネイピア数の事を自然対数の底と言いますが、ジョンによる対数の研究の一環として

残されたのは自然対数の数値のみであり、直接的に現在のeを発見したのは

ヤコブ・ベルヌーイだと言われています。

因みにベルヌーイ家はヨーロッパ随一の科学者一族であり、混乱を避けるため以後ヤコブと名で書く事とします。

ベルヌーイ家とカルヴァン主義

ベルヌーイ家はユグノー教徒でした。即ちカルヴァン派であり、後に

マックス・ヴェーバーが『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』で

言及したように利潤の肯定という概念を持つ一派でした。

その背景からなのかは確実なことは言えませんが、ヤコブは金利の研究”も”していました。

ヤコブの複利計算式とオイラー

その中で複利計算において、図1のような式の解を求めようとしました。

*図1は複利の概念とネイピア数の定義の繋がりを分かりやすくする為、簡単にしてあります。

 

ヤコブベルヌーイとネイピア数1

<図1>

最後の式が、我々がいきなり授業で与えられる式であり、このような過程で生まれたのです

そして、この式=eという文字で置き、これが自身を微分しても等しい数であるという定義と結びつけたのが

かのオイラーなのです。今、我々はe=2.718,,,と知っていますから、

仮に無限に短い期間で銀行に預け、引き出し、預け・・・を繰り返しても凡そ2.7倍に収束するわけです。

複利の実用〜数理ファイナンスへ〜

図1では、年100%のリターンの場合を扱いましたが、実際にはまずあり得ない数字です。

そこで、少し定義の式を変化させてやると任意の元本・利率・期間での収束値をを求めることが出来ます

図2の様に一般化させたものを連続複利式と言い、数学と金融工学を結ぶ橋渡しとなります。

ヤコブベルヌーイとネイピア数2

<図2>

これにより、複利計算が一気に楽になりました!そして、

ネイピア数を底として対数を取ると、任意の金額にする為にどれくらいの期間と利回りが必要かがわかる様になりました。

小まとめ:『任意の年利=r、元本をa、運用年数をn』と置くと、連続複利式は、$$ae^{rn}$$ と表せます。

撹乱順列とe

1,2,...,n と各々に書かれたn 枚のカードをランダムに並べた時、どのカードも元の位置にならない順列や、

n 人でプレゼントを交換した時全員が自分以外の他の人が持ってきたプレゼントが貰える場合の数、

その様なものを撹乱順列や完全順列、乱列などと言います。

その確率を求めると、またしてもネイピア数が現れます。n→∞の時、その確率は1/eに収束します。つまりおよそ3回に一回は成立する事になります。

この証明は次回の投稿でマクローリン展開と共に紹介します。(同時にオイラーの等式まで書ければ紹介します)

 

この記事のまとめ

この様に、ネイピア数は現代の金融だけでなく、自身を微分しても元と同じ数になるという性質と、(logex)'=1/x となる事などから

なくてはならない数なのですが、円周率πや少し高度ですが虚数i、など他の定数と比べて「こういうものだ!」と簡単に説明しづらい

数であるのです。寧ろ自然現象を微分方程式で表したり、先ほどの金利であったり、その様なときに顔を出す不思議な数と言うしかない

悔しいですが尻尾を捕まえられない、そんな存在なのだと感じていただければと思います。

 

次回予告:シリーズ教養としての数学第3回〜テイラー展開とその応用例、複素数の世界と世界一美しい数式〜

 

最後まで読んでいただき有難うございました。よろしければはてブ!やいいね!、RT等でシェアいただけると幸いです。

またこんな方法や具体例がある!などコメントもお待ちしております。

 

 

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