場合の数と確率超入門シリーズ第4回

場合の数と確率の入門シリーズ第四回となるこの記事では、

頻出問題である「n(nは2〜9)の倍数を何通りつくることが出来るか」という問題を通して、

・倍数の見分け方・作り方と

・場合の数の融合問題の解き方

を解説していきます。

倍数の判定法と場合の数の問題

第三回の続編なので、未読の方は先に「n桁の整数や偶数を作る場合の数」をご覧下さい。

(例題:)0〜4の数字が書かれた5枚のカードから、3枚を取り出して3桁の数を作る。この数が5の倍数である時、何種類の数が作れるか。

倍数判定法まとめ

さて、◯の倍数 と言うものを判断して問題を解かなければいけない時があります。
何この数字の中から何個を選んで◯の倍数になるのは何通りか、といった問題です。(まさに今回の問題がそれですね)。

この時役に立つ倍数判定法をまとめました。

また、その方法だけでなく、成り立つ理屈も理解してもらうために、説明(簡単な証明もつけています。証明も理解しておく事で、忘れにくくなります)

2の倍数判定法:下一桁が偶数であること。

(これは説明を省きます)

3の倍数判定法:各桁の数字の和が3の倍数(3で割り切れる)である事。

この証明:

仮に、5桁の数字で考えて見ます。Abcdeと言う5桁の数は、
「a×10000+b×1000+c×100+d×10+e×1」

で成り立っています。そこで、abcdeを3でくくると、
「3×(3333a+333b+33c+3d)+a+b+c+d+e」
となり、カッコでくくった部分は3の倍数であるので、残りの『A+b+c+d+e』さえ3で割れれば、abcdeは3の倍数になります。

従って、3の倍数の条件は、各桁の数字の和が3の倍数である事になります。

4の倍数判定法:下二桁が4の倍数(4で割り切れる)である事。

これも5桁の数abcdeで考えます。
証明:3の時と同様に

a×10000+b×1000+c×100+d×10+e×1

を4で括ります。すると、先ほどと同様に

abcde=4× (2500a+250b+25c+2d)+2d+e

としがちですが、これだと上手くいきません。

そこで、途中まででくくるのを止めると、

4× (2500a+250b+25c)+10d+e、

となります。【10d+e】というのは下二桁の数字です。

この「下二桁」が4でくくれれば(4の倍数であれば)全体を4でくくれるので、=4の倍数条件となります。

5の倍数判定法:下一桁が0か5であること。

これは感覚的にわかるのではないでしょうか。

一応先ほどまでと同様に数字で説明しておくと、
$$a\times10000+b\times1000+c\times100+d\times10+e\times1$$

を5でくくると、5(2500a+250b+25c+2d)+ eとなり、結果的に、

abcdeが5の倍数になるには、e=5or0である必要があります。

6の倍数判定法:2の倍数の条件と3の倍数の条件を両方満たすもの

である必要があります。
つまり、下一桁が偶数且つ、すべての桁の和が3の倍数である事です。

<関連記事:「nの倍数になる確率を求める問題(ド・モルガンの法則と余事象の利用)」>

7の倍数:7の倍数の判定法は一応あるのですが、かなり複雑な為ここでは省略します。

8の倍数判定法:下3桁が8の倍数(=8で割り切れる)であること。

これまで同様、8でうまく括ります。

(証明:a×10000+b×1000+c×100+d×10+e×1)

すると、

abcde=(1250a+ 125b)+ (100c+10d+e)

この100c+10d+eは即ち下3桁の数字で、これが8で割り切れれば、abcdeも8で割り切れます。

従って、下3桁が8の倍数であることがabcdeが8の倍数である条件となります

9の倍数判定法:各位の数の和が9の倍数(=9で割り切れる)であること。

(これは少し3の倍数の時と似ています。
証明:a×10000+b×1000+c×100+d×10+e×1を9でくくると、

9× (1111+111b+11c+d)+(a+b+c+d+e)

となり、 (a+b+c+d+e)部分が9の倍数、すなわち各位の数の和が9の倍数であれば、abcdeは9の倍数となります。

例題の解説:倍数判定法と場合の数の融合

例題は、「3桁の5の倍数を0〜9のカードから選んで作る」でした。

「3桁の5の倍数」なので、条件は、前回の例題と同様に最高位の数字が1〜9

次に、5の倍数条件は、一の位が0か5であることだったので、0は1つしか使えないことより、

場合分けして、1の位が0の時・・・(*)

1の位が5の時・・・(**)の2通りを考えます。

まず(*)は、百の位と十の位に1〜9から2つ選んで並べるので、

$${}_9 P_2 =9\times 8=72(通り)$$(**)

一の位が5である事は確定しているので、次に最高位の数字を選びます。

このとき、0と5を除いた8通りで、十の位は、余った8通り。

よって、8× 8=64(通り)

(*)(**)を合わせて、

72+64=136(通り)。

よって、136(通り)が答えになります。

まとめと次回予告:場合の数から確率へ〜

・今回は、各々に数字が書かれているx枚のカードからn枚を選んで整数を作る場合の数part2を学びました

・前回(場合の数と確率入門講座第三回:何通りの整数が作れるか)と違うところは、その整数が「5」の倍数であるという条件が付いていたところです

・倍数と場合の数の融合問題として頻出なので、「3〜9」までの倍数判定法を簡単な証明と共に紹介しました。

 

第五回目となる次回は、これまでの「場合の数」から、「確率」分野に入っていきます。この二つの違いや、基本的な確率の問題を紹介します。

(発展的な内容を学びたい人は→「場合の数と確率の解法まとめ」に移動して、興味のある分野の記事を読んで見てください。)

 

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