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高校数学3:極限攻略シリーズ第1回

今回から数回に渡って、数学3の極限分野を扱っていきます。

数3と言うと微分・積分のイメージが強いかもしれませんが、「数3は極限に始まり極限に終わる」と言われるほど、極限は奥が深い分野です。

積分法の応用までたどり着いたら、パワーアップした極限との融合問題が出てくる、、、という様なことは頻繁にあります。

じっくりと基礎固めをして行きましょう!

第一回は極限の意味から片側極限の一致、関数の連続性まで

第1回

・極限とは何か?

・様々な極限

・極限を扱う時の注意点

・片側極限

・左右極限の一致と極限の存在

・関数の連続性

 

「極限」とは何か?

数学で関数f(x)を扱うときに、例えば「xに5を代入する」ということを考えたとします。

この操作を実際に行うと、xにそのまま5が入っている状態になり、関数はf(5)という値を出してきます。

では、xにそのまま5を代入するのではなく、xを限りなく5に近づけて行くと一体どうなるのでしょう?

この様に限りなく具体的な数字や±∞などに近づけた時、どの様な値になるのか?

その挙動を調べるのがこれから学ぶ「極限」という単元です。

高校数学において極限を求める対象には

・「関数」と

・「数列」があり、

関数f(x)のxを限りなくαに近づけるとき、\(\lim _{x\rightarrow \alpha }f(x) \)と表します。

また数列の極限で、一般項Anのnが∞になるまで近づけるとき、

\(\lim _{n→ \infty }a_{n} と表します。\)

関数や数列の極限・収束・発散そして振動

これらの関数や数列の極限が”ある一つに定まる値”に向かっていくとき、

極限値が「収束する」と言います。

反対に一定の値に向かわず、極限をとることによって関数/数列の値が限りなく大きくなったり(+∞)、

限りなく小さくなってしまう(ー∞)ことを「発散する」、

また、一定の値に定まらずに特定の値を行ったりきたりする場合、「振動する」と呼びます。

「発散」の場合には正の無限大と負の無限大に向かっていく場合があり、このときは「正の無限大(∞)に発散する」、「負の無限大(-∞)に発散する」と言います。

例えば、極限の例は下のようなものがあります。

極限が収束する例

(関数の極限(収束)例1)$$\lim _{x→ \infty }\frac {1}{x}=0$$

1/xのグラフのxに2、3、4・・・と数をどんどん大きくして代入すると、分母→大になるので、1/x→はどんどん小さくなっていきます。

そして、xが∞のとき1/xは限りなく小さい(0)に近づきます。

この1/xという関数の極限を表した式が、上の例1です。

極限が正の無限大に発散する例

$$\lim _{x\rightarrow 0}\frac {1}{x^{2}}=+\infty $$

極限が振動(-1と1の間)する例

\(\lim _{x\rightarrow \infty }\sin x\)

三角関数のサインは『サインカーブ』と呼ばれるように、角度をどれだけ大きくしてもor小さくしても、常に\(-1≦\sin x≦1\)の間を行ったり来たりするだけです。

この様なとき関数の極限は収束せず「振動する」と言います。

極限に付いての注意点

極限を扱う時に注意しなければならないポイントは、

極限を求める事と、代入する事は全くの別物である」という点です。

前に述べたように極限とは無限大を除き限りなく一定の値に変数が近づくことを指します。

後々この違いが重要になってくるので、今のうちから意識的に「限りなく近づける=極限」と「代入」の区別を付けておくことが望ましいです。

極限の種類(片側極限)

極限値の取り方は大きく分けて3種類あります。

一つは先程も解説した、

(1)

関数f(x)や数列\(a_{n}\)において、「実数xや整数nなどの変数を限りなく大きく/小さくする」というものです。

また他にも一定の値に変数xが近づくタイプがあります。これは2通りの近づき方があります。

(2ー1)右側極限

「xをある値αに近づけるとき、(x軸)正方向=つまり右側から近づける」、

(2ー2)左側極限

「xをある値αに近づけるとき、(x軸)負方向=同様に左側から近づける」

(2-1/2-2)はまとめて「片側極限」と呼んだり、別々に呼ぶときは、正方向から近づける時「右極限」と呼び、負方向から近づける時は、「左極限」と呼びます。

 

片側極限はxを±(正負)それぞれの方向からαに近づけるという意味合いで、

\(右極限は\lim _{x→ \alpha +0}f( x) \)

\(左極限は\lim _{x→ \alpha -0}f( x) \)

と表します。

左右の極限の一致と極限の存在

片側極限について具体的な例を見てみます。

(1)

\(\lim _{x→ +0}x=\lim _{x→ -0}x=\lim _{x→ 0}x=0\)

(2)絶対値の入った関数の極限

\(\lim _{x→ +0}\frac {\left| x\right| }{x}=1,\)

\(\lim _{x→ -0}\frac {\left| x\right| }{x}=-1\)

(2)の例は片側極限2つが一致していません。この時、

近づき方の定まっていない極限は定義できないため、

\(\lim _{x→ 0}\frac {\left| x\right| }{x}\)

つまり|x|/xの極限は存在しない事になります。

関数の連続性から微分可能へ

一般に、$$\lim _{x→ \alpha}f(x) =f(\alpha) $$

が存在するとき、つまり上記の右極限=左極限=f(α)の時、「関数f(x)はx=αで連続である」と言います。

関数のグラフを考えてみると理解出来ますが、

・正の方向からαに近づいた時(右極限)と、

・負の方向からαに近づいた時(左極限)の値が同じで、

かつ、

・その値がf(α)で全て同じならば

グラフの曲線がその点(α)でつながっているということになります。

関数の連続は微分の範囲でとても大切になってくるので、頭に入れておきましょう!

尚、連続について詳しい解説は「数学Ⅲー微分法」の連載で書くことにします。

>>「関数の連続性と微分可能の違いをイラストで分かりやすく解説!」作成しました。<<

次回予告:極限の計算公式と場合分け

次回は、極限の公式を解説し、例題を通して極限の計算問題のコツや注意点を紹介していきます。

極限第二回:関数の極限公式と不定形の意味・計算法」<<作成しました。続けてご覧ください!

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